1月から始める!花粉症シーズンを楽に過ごす秘訣は?#780

1月から花粉症対策を

2024年も1ヵ月を終えようとしており、花粉症のシーズンに入って行きます。

voicyでも毎年、花粉症について取り上げていますが、今回は是非、1月からの花粉症対策をおすすめしたいと思います。

1月最終日ではありますが、毎年お悩みの方は早めに対策していただければと思います。

花粉がアレルギー反応を起こす

まず、花粉症と言う病について簡単におさらいすると、花粉を吸いこんだ時に、鼻の中でアレルギー反応を起こして、排出しようとしている状態です。

元々は花粉は体にとって無害なもので、吸い込んでもアレルギー反応を起こさない花粉もありますが、特定の植物の花粉に対する免疫が過剰反応してしまっているために、起こっている病です。

その特定の植物が、スギ、ヒノキ、イネ、ブタクサ、シラカバと言った植物です。

そして春に最も多いのが、全国的に広い地域で植生されているスギとヒノキで、時期で言うと2月下旬ごろから4月上旬にかけて飛散していきます。

患者数は日本全国で4000万人ほどいると推定され、全人口の3分の1ほどの割合で居るとされています。

症状としてはくしゃみや鼻水、目のかゆみ、充血と言ったものが主ですが、アレルギー反応ですので個人差が大きいのが特徴で、春になると軽く目がかゆくなる程度という方もいれば、症状が激しくて薬を飲まないと日常生活に支障が出る、という方も存在します。

花粉症は免疫の暴走として起こっているものですので、体の免疫力に作用させて根本から治すというのは非常に難しく、治療としては症状を抑えることしかできません。

アレルギーを抑えるお薬を早めに飲む

今回の本題となる、1月から出来る花粉症対策ですが、これは単純に、花粉症用のアレルギーのお薬を1月から飲んでおく、ということです。

実は、花粉症の持病がある方は、具体的に症状が出る前から、自覚せずとも体内で多少反応をしていることがあります。

ですので早めにお薬を飲んでおくことで、花粉を吸い込む量が増えてアレルギー反応が高まった際に楽に鎮めることができます。

逆に、炎症が起きて症状が強まってからお薬を飲んでも、症状が完全に引くのにはかなりの時間を要するため、症状が出る前に早めにお薬を飲むのがベストなのです。

飲む目安としては、自分の毎年の症状がどれほどかを考慮してみてください。

もし、症状が重く出るため出来るだけ花粉症になりたくない、というようなときは、1月のうちから、そのお薬の用法用量通りに飲んでおくことをおすすめします。

反対に、それほど重くないという場合や、今まで花粉症を起こしたことのない方は、症状が出てからでも大丈夫です。

症状が無い状態でお薬を飲むのに不安な方もおられるかと思いますが、アレルギーのお薬には大きな副作用は無いため、問題はありません。

市販薬で言うと、アレグラFXやクラリチンと言ったものは、アレルギーのお薬の中でも眠気が少ないですのでおすすめです。

花粉を寄せ付けない生活習慣をつける

最後に、生活習慣として、花粉を寄せ付けないようにするのは意外と効果的です。

例えばマスクも、新型コロナ以前から花粉シーズンに合わせて付けている方は非常に多いと思いますが、これも花粉が体内に入らないように、炎症を抑えるようにする対策の一つになります。

マスク以外では、室内に入る前に上着を玄関にかけるとか、専用のブラシなどを使って花粉を取り除いてから家に入る、と言う風にするのも、アレルギー反応を起こさないようにする対策として効果的です。

またもちろん、花粉を除去する空気清浄機も便利で、可能であれば24時間かけ続けるのもおすすめです。

このように、家の中に花粉を寄せ付けないように工夫するのも、症状を抑える大きな対策になります。

特にポイントになるのが布製品で、衣服はもちろんですがカーテンやソファ、寝具といったものには花粉が付きやすいため、そうした家具の掃除はこまめに行うのが望ましいです。

そして最後に、ストレスがかかったり体調を崩したりすると、免疫反応にも影響が出て症状が強まりますので、日頃から体調管理とストレス対策は万全にして行きましょう。

この記事を書いた人

吉田 聡

吉田 聡

薬局・なくすりーな薬局長
公益社団法人日本薬剤師会、公益社団法人東京都薬剤師会、所属