「走る」より「歩く」方がメリットが多い
自分の知り合いに、歩きコンサルタントとして、ウォーキング教室をはじめとした活動を行っている、坂田太さんという方がいます。
「歩く」ことにおいてのスペシャリストとも言える方で、今回はこの方とお話したことを中心に、歩くこと、ウォーキングということについて少しまとめていきたいと思います。
運動強度に大きな違いが
歩くことと走ること、ウォーキングとランニングですが、この両者は運動強度に大きな違いがあります。
実はランニングというのは、極めて強度が高く、体にとって大きな負担になる運動という特徴があります。
例えば、走ると心拍数が大きく上がるため心臓への負担が重くなりますが、ウォーキングはゆっくりと上がっていくため、負担が少なくなります。
また、ランニングは関節と筋肉への衝撃もあり、怪我のリスクを高める一因となっています。
前述の坂田さんは毎年、ホノルルマラソンを歩きでゴールまで行き、時間にしておよそ7時間半ほどで42.195kmを歩いています。
この時、後半になってくると歩きの状態で走っている人を追い抜いていくそうです。
つまり、最初は走っていた人たちが、結果的に歩いている速度と変わらないほどになっている、ということです。
さらに、最初から最後まで歩いていると体の回復も早く、大きな怪我も無く、次の日にはある程度回復しているそうなのです。
坂田さん本人が、日頃から歩くことに慣れているというのもありますが、体にかかる負担や怪我のリスクは、走るよりも歩く方が非常に少ないということです。
ランニングの前にウォーキングを
坂田さんいわく、ランニングをする前にウォーキングをしっかりとすることがベスト、としています。
ウォーキングはまず第一に、老若男女問わず始めやすいという特徴があり、特に女性の方であれば、ランニングから始めるよりもウォーキングから始める方が安全で、高い効果が期待できます。
また、ウォーキングは基礎体力や動かし方、動きのコツを知らなくても可能ですので、日頃から運動をしていない人にとっては最適な運動になります。
急な運動は体に悪く、倒れてしまうこともありますが、ゆっくりと始められるウォーキングではその心配はまずないのです。
そしてこれは、ただ単にランニングは負担が重いから望ましくない、ということではありません。
ウォーキングをしっかりと出来るようになって、体づくりをした後にランニングをすることで、同じ時間でより多くのカロリーを消費できるようになり、運動効率が良くなる、ということです。
効果的なウォーキング法
ウォーキングの際に気を付けることは、姿勢や目線など挙げればきりがないほどありますが、坂田さんいわく最も重要なことは、歩く歩数に最も気を付けることが大切、としています。
具体的には、1分間で130から135歩がベストとしています。
これは実際にやってみるとわかりますが、かなり早歩きな感じで、いきなりやるのはかなり難しいと思います。
最初は無理なく、息が上がらずに続けられる程度で問題ありません。
何日か続けるうちに、1分間の歩数を徐々に上げて、135歩程度に収めてみてください。
これは、早ければいいということではなく、1分間で135歩以上であればもう少しゆっくりするのがおすすめ、とも仰っていました。
130から135歩で歩けるようになってきたら、同じように曲のテンポ、BPMが130から135ほどの音楽を聴きながら歩くと歩きやすいとのことです。
ちなみにBPM135の曲と言うのは、エアロビクスの際にかけられるBGMと同じと言われています。
そして歩く際にはもちろん、水分補給も忘れずに行ってください。
最後に、万歩計があるとモチベーションアップにもつながるので、スマホの万歩計アプリを使いながら歩くのもとてもおすすめです。
ウォーキングはvoicyでも度々おすすめしておりますが、是非、運動の第一歩として初めてみてはどうでしょうか。