冬場に起きる寒暖差疲労って何?乗り越える秘訣は?#781

温度差が10℃以上で起こる「寒暖差疲労」

最近、寒暖差疲労という言葉を耳にしました。

朝晩の冷えと、日中の暖かさの気温差によって疲労を感じる、というものです。

夏であっても、夏バテの回などで度々取り上げたように、冷えた室内にいる状態から暑い外に出ると、疲労が増してしまうということがあると思います。

そうした疲労を寒暖差疲労と言い、具体的には温度差が10℃以上あると起こるとされています。

今回はこの寒暖差疲労について、少しご紹介していきたいと思います。

エネルギーの消費と自律神経の乱れが原因

寒暖差疲労が起こる仕組みは、体のエネルギーの消費と自律神経にあります。

簡単に言うと、体温の調節機能にはエネルギーを使うため、過ごしている環境の気温差が大きいと、その分知らず知らずのうちに体力を使い、疲れてしまうということです。

そしてもう一つ、体温を環境に合わせて一定に保つためには自律神経が働いていますが、温度差が大きくなることで自律神経の働きも激しくなり、乱れやすくなる、ということです。

他にも、寒暖差は体にとってストレスの一つですので、寒暖差によってコルチゾールという疲労やイライラの原因となる物質が分泌されるのも一因です。

結果として、日中の眠気やイライラといった症状につながり、重くなると頭痛やめまいが起き、免疫力も落ちるため風邪を引きやすくなるなどと言ったことにつながって行きます。

衣服で調節を

寒暖差疲労の予防は何よりも、衣服で調節するのが最も簡単で最善です。

例えば冬場は室内でも長袖はもちろんのこと、カーディガンやベストを着るとか、外に出る場合はしっかりと厚着をして出かけ、室内に入った場合には脱げるようにするのがおすすめです。

また、湿度も過ごしやすさに大きく影響するため、必要に応じて加湿もするのがベストです。

そしてやはり、自律神経が狂わないように、日頃から体調管理をしておくのも大切です。

自律神経については以前、421回の配信で詳しく取り上げていますが、簡単におさらいすると自律神経を整えるのには睡眠が重要になります。

朝に早めに起きて朝日を浴びて、体内時計をリセットしてください。

そうすると、その時点からおよそ12時間から14時間後に眠気が来るようにホルモンが分泌されるため、眠りが早くなり、睡眠がしっかりととれる、といううことです。

起きて朝日を浴びる際、可能であれば15分から20分ほどの軽いウォーキングのような、有酸素運動をすると、より効果的に自律神経が整いますので、試してみてください。

生活リズムを一定化して予防を

前述のように、寒暖差疲労は自律神経の乱れも大きな要因ですので、ある程度生活リズムを一定化させることも、予防の一つになります。

例えば、仕事が夜勤なために朝日を浴びることができないという場合でも、一定のリズムを作れれば体はそれに順応するため、自律神経が整いやすくなります。

そして自律神経を整えるのには、ストレス対策も欠かせません。

ストレス解消の手段は出来るだけ多く持っておくことがおすすめです。

お金がかからずに、すぐにできる方法がいくつもあることで、こまめに気分転換が出来るようになりますので、ストレスを多く溜め込む事態にはなりません。

ポイントとしては、好きな音楽を聴くとか良い匂いを嗅ぐ、などのような五感で感じるのがおすすめです。

好きなものを食べるのも良いですが、それだけだと食べすぎてしまい体に悪影響が出ることもあるため、食べる以外のストレス解消法もいくつか作るようにしてください。

この記事を書いた人

吉田 聡

吉田 聡

薬局・なくすりーな薬局長
公益社団法人日本薬剤師会、公益社団法人東京都薬剤師会、所属