梅雨のカビ放置していませんか?今すぐできる対処法!#896

梅雨時期にはカビ対策を

今年も梅雨の季節を迎え、雨が増えて来ます。

この時期に特に注意したいのが、カビの問題です。

カビは目に見えない場所にも潜んでおり、気づかないうちに健康被害を引き起こすこともあります。

湿度が高くなると、家具の裏やエアコン内部、押し入れの隅、しまい込んだ衣類の裏などにカビが繁殖しやすくなります。

特にエアコンの吹き出し口が黒ずんできたら、それは黒カビのサインかもしれません。

気づかずにそのまま放置していると、カビの胞子を吸い込んでしまい、健康被害を起こすこともありますので、注意が必要です。

今回は今こそ気を付けたい、カビについてのお話です。

カビが引き起こす病

カビは胞子によって増殖しますが、この胞子は極めて軽く、人間の呼吸で吸い込むことがあります。

吸い込むことで、アレルギー性鼻炎や喘息などを引き起こすことがあります。

例えば、エアコンに繁殖した黒カビは、風に乗って部屋全体に胞子をまき散らしてしまう可能性があり、肺アスペルギルス症などの深刻な呼吸器疾患を招くこともあります。

免疫力などで症状に差が出ますので、カビによって症状が起きていたとしても、軽い場合には風邪と間違えてしまうこともあるため、体調不良がある場合は、カビの影響も考慮することが大切です。

部屋では咳やくしゃみが出るのに、外に出ると収まるという場合も、アレルギー症状がカビによって起きている、という可能性もあります。

カビの予防は湿度管理がカギ

カビ予防の最大の方法は、室内の湿度を下げることです。

一般的には湿度50%以下を目指すと良いとされており、梅雨の時期は特に意識して管理する必要があります。

また、換気で窓を開ける際には、コロナの時に時折ご紹介しましたが、対角線上に開けて、空気の流れをつくることで、湿気がこもりにくくなるためカビ予防になります。

またもちろん、エアコンの除湿モードやサーキュレーターの活用も効果的で、うまく使って行くとより効果的です。

お風呂場については、水滴をこまめにふき取るのは難しいですが、換気扇は入浴後も最低30分は回しておくことをおすすめします。

押し入れやクローゼットなど、湿気がたまりやすい場所には除湿剤や除湿機、空気清浄機を活用するとよいでしょう。

そして最後に、エアコンについてはフィルターを掃除機でこまめに吸い取るだけでも、カビの繁殖を抑える助けになります。

可能であれば2年に1回は専門業者に依頼して、エアコン内部の徹底洗浄を行うと安心です。

食品の管理にも注意を

最後に、今時期からは食品の衛生管理にも注意が必要になってきます。

気温と湿度が高くなると、食品の傷みが早くなり、食中毒のリスクも高まります。

これまでは寒い場所に置いても問題なかった野菜や果物も、この時期は出来るだけく冷蔵庫で保存すると安全です。

また、調理した食品は早めに食べきることや、常温に長時間置かないことも心がけていくと、より良いかと思います。

この記事を書いた人

吉田 聡

吉田 聡

相談されたい薬剤師
公益社団法人日本薬剤師会、公益社団法人東京都薬剤師会、所属