吉田 聡 SNSで血みどろピーリングという言葉が
最近、SNSで「血みどろピーリング」という言葉を目にしました。
話題を集めているピーリング製品で、「The Ordinary」というブランドの、「AHA 30% + BHA 2% Peeling Solution」というものがあります。
カナダのメーカーが開発したピーリングのアイテムで、赤紫色の液体が特徴的で、まるで顔に血を塗ったように見えるという、インパクトあるビジュアルでとても話題を集めています。
今回はこのアイテムから、ピーリングについて詳しくまとめて行きたいと思います。
ピーリングとは
ピーリングとは、簡単に言うとお肌の表面にある古い角質を強制的に取り除くような施術のことです。
今回取り上げる製品の主成分となる、AHAとBHAという成分は、まずAHAが古い角質を取り除いて肌のターンオーバーを促進する役割を持ち、同時にBHAが毛穴の奥深くまで浸透し、皮脂汚れや詰まりを改善します。
二つの成分が合わさり、くすみの解消、肌のざらつきの改善、毛穴の黒ずみ、ニキビ跡の軽減など、さまざまな肌トラブルへの効果が期待されています。
割合は名前の通り、AHAが30％、PHAが2％ですが、これはいわば、かなり濃いピーリング液、と言えます。
使い方はとてもシンプルで、週1、2回ほど、洗顔後の乾いた肌に10分程度塗布して、水で洗い流すだけです。使用後は肌が明るくなり、滑らかになると感じます。
前述のように、色が赤紫色なため、塗った直後は顔が血みどろになったように見えることから、話題になっています。
家庭でできる高濃度ケミカルピーリング
こうした化粧水のように液体で行うピーリングはケミカルピーリングと言い、基本的には医療用で、従来は美容皮膚科などのような医療機関でしか行えませんでした。
市販のスキンケアでは、物理的に角質を落とすものが多かったですが、この製品は角質を溶かすように強力なもので、医療レベルの成分濃度を家庭で使用できるようにしたものです。
この製品は日本国内では認可されておらず、正式に販売されていないため、個人輸入という形でしか購入できません。
AHAとBHAの濃度が高いことから、日本では劇薬に分類される可能性があり、市販化が難しいとされています。偽物が流通するリスクもあるため、もし購入したい場合は充分に信頼できる販売ルートから購入することが大切です。
極めて強い酸性の液体ですので、使用の前には必ずパッチテストをして、充分な自己管理の上で使用してください。
使用上の注意点と安全なケア方法について
使用時はパッチテストをして、塗る場所も目元や口周りなど皮膚の薄い部分は避けてください。
そして、使用時間は長く置けば効果が高まるというものでは無いので、10分以内に洗い流すなど、様子を見て早めに洗ってください。
そして使用後は肌のバリア機能が一時的に急激に低下するため、保湿ケアや日焼け止めによる紫外線対策を欠かさずにしてください。
また、レチノールやビタミンCなどの他のピーリングアイテムと併用するのも避けてください。
もし使用してみて異常があった場合は、すぐに皮膚科を受診していただければと思います。