そろそろ注意!食中毒の対策と予防は?#806

温かくなってきたら食中毒に注意

6月初旬ですが、日に日に暑さが増してきて、食中毒のリスクが上がって来ています。

毎年、熱中症と併せて、夏に気を付けたいこととして、voicyでも取り上げていますが、今回は6月ですが一度取り上げて行きたいと思います。

激しい腹痛、下痢が起こる

食中毒の症状は、原因が何であれ、ほとんどのケースで激しい腹痛と下痢が起こります。

この時のお腹の痛みは、なんか不調な感じとか、お腹を壊したという感じではなく、いきなり便が出るとか、突然戻してしまう、というような、明らかに異常な形で起こります。

原因としては、ウイルスで言うとノロウイルス、菌で言うとカンピロバクターO-157や黄色ブドウ球菌などが挙げられます。

そうした菌やウイルス、虫といったものが、食べ物に付着して、それを食べることで発症します。

食中毒の原因

簡単に原因をまとめていくと、まずカンピロバクターやサルモネラ菌は卵や鶏肉といった鶏関連のもの、無殺菌の牛乳などから起こることが多いです。

ボツリヌス菌は滅菌処理が不十分な家庭内で作成された缶詰や発酵食品といったものから起こることが多いです。

通常、生き物は酸素が無いと生存できませんが、ボツリヌス菌は酸素が無くても生きる菌ですので、注意が必要です。

黄色ブドウ球菌は手の傷に発生することが多いため、おにぎりやサンドイッチといった手を使って食べるものから感染することが多いです。

最後にノロウイルスは、牡蠣から感染することが多く、トイレの後の手洗いが不十分なことでも感染することがあります。

下痢止め、吐き気止めは使わない

もし、食中毒になってしまった場合は、下痢止め、吐き気止めは使わないようにしてください。

下痢も嘔吐も、体が異物を外に排出しようとしているために起こしている現象ですので、お薬でその症状を止めてしまうと、異物がずっと体内に残ることになり、体の免疫細胞が一層激しく抵抗しようとするため、事態が深刻になっていきます。

ですので、お薬は使わずに、こまめに水分補給をして症状が治まるまで出し切ってください。

普通の水分が受け付けない場合は、経口補水液も活用して、ペットボトルのキャップ1杯ほどの量を15分に1回程度のペースで飲むようにしてください。

もしどんな形でも水分が取れない場合は、点滴による水分補給が必要ですので、病院に連絡してください。

特に高齢者やお子さんは、免疫力が低く、食中毒が重症化することもありますので気をつけてください。

症状が完全に治るまでは水分補給のみにする

まれに、下痢は完全には治っていないものの、吐き気は治ったから、少し食べて栄養を取ろうとする方が居ますが、それも避けてください。

症状が完全に治ってないときは、消化管などにはかなりダメージが残っているため、そこに食べ物を入れてしまうと、かなり重い負担になります。

ですので、症状が完全に治まってから、丸1日程度は、何も食べずに普通のお水やスポーツドリンク程度の水分補給にとどめて過ごすのがベストです。

食べ物は十分に加熱して、手指消毒を徹底すること

食中毒予防は、とにかく食事に関することに尽きます。

例えば、生肉はしっかりと加熱することは大切ですが、具体的には内部の温度が74度以上になるまで火を通すのが望ましいです。

また、食べ物自体をなるべく早めに冷蔵庫に入れるようにするのも大切です。

バーベキュー等で屋外でご飯を食べる場合には、クーラーボックスでしっかりと冷えた状態にして持って行って、早めに食べるようにするのが安全です。

そして、食事や調理の際にはしっかりと手を洗う、手指消毒をすることも重要です。

調理の際、お肉を切った包丁を洗わずに、生野菜を切ってサラダにして、そのサラダを食べてしまうと、生肉の菌を食べることになりますので、そうした部分は普段から気を付けるようにしてください。

この記事を書いた人

吉田 聡

吉田 聡

薬局・なくすりーな薬局長
公益社団法人日本薬剤師会、公益社団法人東京都薬剤師会、所属