怪我をしやすい4月
春と言えば花粉症や、5月には五月病といった病が目立ちますが、実はそれ以上に起こりやすいのが「怪我」です。
4月は新学期がスタートしたり、新社会人として働き始める時期で、簡単に言えば体を動かす機会が増える時期、と言えます。
また、そうしたスタートのタイミングは、新しい環境で新鮮な刺激も多く、モチベーションとしては非常に高い時期になります。
ですが、冬に運動の機会が減り、体を動かす機会が少なくなっているところで、急に体を動かしてしまうと、怪我のリスクが高まります。
もし、今新生活を送っているという方は、是非、怪我に注意していただければと思います。
体力が落ちたことに気づかない
春に怪我のリスクが上がるのは、やはり冬場に運動の機会が減り、体力や筋力が落ちるのが大きな一因です。
室内に居ることが多いと体力が落ちていることに気づかず、そして春になって急に体を動かすことで、オーバーワークとなって怪我をする、ということです。
これは体力や筋力以外にも、体の柔軟性が失われてしまうことで、腰や肩と言った関節の痛み、怪我も起こり得ます。
また、春の気温差も一因で、日中は暖かくなってきたものの、朝晩は冷えが厳しい日が多いため、思いがけない寒さによって体が委縮して、怪我をすることがあります。
しっかりとした準備運動を
怪我のリスクを減らすには、まずはやはり準備運動、ストレッチが必要になります。
ベストなのは動的ストレッチで、いわゆるラジオ体操のような動きのことです。
しっかりと全身を動かしていくことで、筋肉がほぐれて関節の動きもよくなり、体全体が温まります。
もう一つ、動的の逆で、静的ストレッチと言うものがあります。
静的ストレッチは、座って開脚をするようなストレッチのことで、体を柔らかくするために行うような運動のことです。
ですので、どちらかというと動的ストレッチを行って体をほぐし、温めた後に行うのが効率良い順番になります。
そして実際の運動についてですが、これはやはり無理ない範囲から始めることが大切です。
少しずつ運動強度を上げて行かないと、大きな怪我を起こしかねないですので、注意してください。
またもちろん、運動の際や、外出の際には水分補給を欠かさずにしてください。
春先はまだ、あまり汗をかくことに慣れていない状態ですので、春の日中は意外にも水分不足や熱中症のリスクがありますので、こまめな水分補給も忘れずに行いましょう。
怪我をしたときの応急処置
最後に、実際に怪我をした場合はまずは応急処置をしますが、医療用語でrice(ライス)処置、というものがあります。
日本語で言うと、休息、冷却、圧迫、挙上の4つの処置のことです。
休息は安静にするという意味で、異変を感じたら運動を辞めて休むこと、冷却は打撲や筋肉痛と言ったときに冷やすことを指します。
圧迫は出血時に、その患部を抑えて止血するという意味ですが、可能であれば傷口を流水で洗うのを先に行ってください。
そして、出血が多い場合に行うのが、最後の挙上です。
挙上とは、患部を心臓よりも高い位置に挙げることで、出血の勢いが弱くなります。
挙上が必要なほど出血している場合は、救急車が必要なレベルですので、すぐに呼んでください。
筋肉痛などで、冷やしたりしても痛みが強いとか腫れが引かないという場合は、早めに整形外科に行って相談してみてください。