雨の日こそ美しく!湿気に負けない肌の対策!#899

湿度がある時のお肌ケア

先日、梅雨の時期ということで、湿気によるカビ対策についてご紹介しました。

空気中の湿度が高まり、ジメジメとした日が続きますが、これは言い換えれば、湿気があるならお肌の保湿も必要ないのでは、と思われるかもしれません。

実は、湿気が多いからといって、乾燥から解放されるわけではありません。髪や肌においては、湿度が高い環境だからこそ起こるトラブルも多いのです。

今回は、湿度が高い今時期にやっておきたい、お肌ケアについてまとめて行きたいと思います。

梅雨時期に出る髪やお肌への影響

まず、毛髪は湿気を含むことで、キューティクル(髪の表面の保護層)が開き、髪の中に留まるはずの水分や栄養が逆に逃げやすくなります。

すると、くせ毛の方は髪がさらにうねったり、逆にペタンコになったり、パサついて見えたりと、まとまりにくくなります。

外は湿気がが高いはずなのに、髪の中では逆に乾燥してしまうということもあるのです。

お肌では、湿気が多いことから、皮膚表面の汗や皮脂の分泌が増えることがあり、それにより毛穴が詰まり、ニキビや吹き出物ができやすくなるとか、湿気があることで普段よりも雑菌が繁殖しやすくなり、肌荒れを引き起こすというケースもあります。

さらには、毛髪で起こったようなことはお肌でも起こり、湿気によって開き過ぎてしまい、そこから必要な分の水分が抜けてしまうということもあります。

お肌は皮脂が出て、水分が逃げないようにバリアのように守っていますが、お肌の中では水分不足になり、乾燥してしまうのです。

肌のバリア機能が弱まるということは当然、外部刺激などに敏感になり、赤みやかゆみといったトラブルも発生しやすくなります。

また、自律神経のバランスが乱れがちなこの季節は、ストレスによってさらに肌の調子が崩れやすくなります。

髪を守る基本は「正しい乾かし方」と「湿気対策」

以上を踏まえて、まず髪の対策については、湿気対策としてまず重要になるのがタオルドライの徹底です。

お風呂上がりには自然乾燥ではなく、しっかりと水気を拭き取ってください。

ドライヤーをかける場合は、毛先よりも根元をしっかりと乾かすことで、キューティクルがきちんと閉じやすくなります。

また、最後に冷風を当てると、キューティクルがより引き締まるため、おすすめです。

女ストレートアイロンを使う方もいると思いますが、その場合の温度は160℃以下で短時間の使用が理想です。

トリートメントは、毎回ではなく週1、2回で集中トリートメントをするとか、洗い流さないトリートメント、さらに雨の日には湿気をブロックするヘアミストなどを活用すると、より良いかと思います。

やさしい洗顔と保湿の工夫を

最後にお肌のケアですが、まずはやはり洗顔が大切になります。

特に梅雨の時期は汗や皮脂が出やすいため、ぬるま湯(冷たすぎず熱すぎない温度)でやさしく洗顔することが基本になります。

ゴシゴシとこすらず、泡で包むように洗うのが理想的ですが、決して洗いすぎないようにしてください。

皮膚の常在菌を必要以上に取り除いてしまうと、肌の乾燥が進み、逆にバリア機能が低下します。

そして保湿は、暑い季節にはさっぱりとした使用感のローションタイプや化粧水が人気ですが、肌の状態や好みの使用感に合わせて選ぶことが大切です。

特に前述のインナードライを防ぐには、軽い使用感でもしっかり保湿できるアイテムを選ぶのがベストです。

そして普段、汗をかいた場合は、タオルやティッシュでこまめに拭き取ることも大切です。

もちろん、日焼け止めアイテムで紫外線対策も忘れずに行うと、より肌トラブルを防ぎやすくなりますので、是非意識していただければと思います。

この記事を書いた人

吉田 聡

吉田 聡

相談されたい薬剤師
公益社団法人日本薬剤師会、公益社団法人東京都薬剤師会、所属