口内炎の治し方!#727

人生初の口内炎に

先日、口内炎が発症しました。

実は人生で初めての体験で、食事中に頬を噛んだり火傷での炎症はありましたが、唇の裏に丸いニキビのようなものがポツポツと二つ、できました。

初めて、火傷などではない口内炎が出来たということですが、あまり珍しいことではなく、実際に口内炎の患者さんも結構いますので、今回はこの自分の経験をもとに、口内炎について取り上げていきたいと思います。

口の中、周りに起きる炎症のこと

炎症炎とは、具体的には口の中や唇といった粘膜の部分に起きる炎症の総称です。

舌に起きるのも口内炎の一つで、ニキビなどの炎症が複数個所に同時に出来るように、口内炎も1か所ではなくいくつかが同時に出来ることもあります。

一度起きると長引くケースもありますが、基本的には10日から2週間ほどあれば治って行くケースが大半です。

口内炎が起きる原因は、詳しくは後述しますが、火傷や誤って噛むとか、重いストレスはもちろん、呼吸や食事などで細菌が入ることで炎症が起きることもあります。

口内炎の種類

口内炎の種類としては、まず最も多く代表的なのが、アフタ性口内炎というものです。

丸く白っぽいニキビのような形が特徴で、重いストレスや偏った食事によって起こることが多く、女性の場合はホルモンバランスの乱れが原因で起こることもあります。

アフタ性口内炎の次に多いのが、カタル性口内炎です。

カタル性口内炎は白ではなく、赤くなったものが出来るのが特徴で、歯で噛んだり、火傷などで傷ついた場合の口内炎のことを指します。

次にウイルス性の口内炎で、以前性病の回などで取り上げたカンジダやヘルペスなどが該当します。

カンジダであれば白いコケのような形をしているため、小さい水ぶくれがブツブツといくつもできた場合は、ウイルス性の可能性が高いです。

最後がニコチン性口内炎で、文字通りタバコに含まれるニコチンによって引き起こされる口内炎のことです。

タバコを吸っている方で、口の中に水ぶくれではない白い斑点が出来ていると、ニコチン性口内炎が起きている可能性があります。

ニコチン性口内炎は単なる口内炎ではなく、ガンの原因になることもあるので、もし見つけた場合は充分注意してください。

ウイルス性以外なら口内炎用の塗り薬も有効

口内炎は、基本的には放っておいても治ることがほとんどですが、かなり痛く、食事も難しくなるため治療が出来るに越したことはないです。

今は口内炎用の塗り薬やパッチというのが市販されています。

口の中で使うものですので、誤って飲み込んでも健康被害は無いようにできているため、安心して使って大丈夫です。

塗り薬やパッチ以外だと、アズレンといううがい薬によるうがいも効果的です。

ただし、いずれの薬もアフタ性、カタル性口内炎には有効ですが、ウイルス性やニコチン性口内炎のものは発症の原因が違うため、これらのお薬は効きません。

ウイルス用のお薬を使ったり、禁煙したりといった対策で治療する必要があります。

もし口内炎用のお薬が効かない場合は、口腔外科に行って診てもらってください。

前述のように、口内炎は基本的には長くても2週間ほどで治るため、もしそれ以上長い期間口内炎がある場合はガンの恐れもあるため、遠慮なく口腔外科に行ってみてください。

ストレス対策、食生活を見直して口内炎予防を

最後に口内炎予防についてですが、やはり生活習慣や食生活の見直し、ストレスの対策は非常に重要です。

一つポイントとしては、口への刺激が強いものは粘膜に傷がつきやすいため、口内炎になるリスクが高まる点はあります。

辛いものや熱いものはもとより、塩辛いものや酸っぱいものも刺激になり、口内炎の原因になるため、摂りすぎないように注意してください。

ちなみにビタミンB群や葉酸、鉄分や亜鉛は口内炎予防に効果的な栄養になります。

また、口の中をきれいに保つのももちろん大切で、虫歯がある人はそこから口内炎になることもあるため、心当たりがあれば虫歯治療も行ってみてください。

口の中を健康に保つことも、良い口内炎予防になりますので、普段から気を付けていって頂ければと思います。

この記事を書いた人

吉田 聡

吉田 聡

薬局・なくすりーな薬局長
公益社団法人日本薬剤師会、公益社団法人東京都薬剤師会、所属