中高年こそ気を付けたい「肥満」
前回二日酔いについて取り上げましたが、今回はそれにも少し関連してくる、肥満、中年太りについてのお話です。
中年太りという言葉がありますが、およそ40代を超えてくると太りやすくなるのは実際に確かなことです。
主な原因は3つあり、加齢による基礎代謝の低下、アルコールの摂りすぎ、そして運動不足です。
いずれも基本的なことですが、今年は特に、久々となる忘年会や新年会を立て続けにしてしまうと、一気に太る恐れがありますので、是非今から気を付けて行きましょう。
筋肉量が減って基礎代謝量が落ちる
まず大きな問題の一つが、基礎代謝量の低下です。
40代を過ぎてくると、これまであった筋肉量が徐々に低下してくるため、比例して普段消費していたエネルギー量も減ることになります。
通常、一般的な成人であれば基礎代謝量は10代後半がピークで、そこから徐々に落ちてくるという仕組みになっています。
その上で、40代を過ぎてくると、若いころよりは体を動かす仕事をしなくなるとか、デスクワークが増えるなどで、普段の生活での運動量が減って行きます。
こうしたことが重なり、全体的にエネルギーの消費量が落ち込み、一層基礎代謝量が減るのです。
また、その状態の中で、摂取カロリー量が若いころとあまり変わらず、食べたいだけ食べていれば、当然ながら肥満につながって行きます。
例えば、仕事の付き合いで会食の機会が多いとか、ストレスで食べてしまう、というようなこともあると思います。
そして次の、アルコールも当然ながら中年太りの大きな原因の一つです。
アルコールそのものに糖分がある上に、アルコールを分解する過程で中性脂肪が出やすい上に、脂分の多いおつまみを食べていくとさらに肥満につながって行きます。
意識してカロリー管理をすることが必要
中年太りの解消と予防のカギは、何よりもカロリー管理にあります。
まず解消については、いわゆるダイエットと呼ばれるものですが、これは単純に摂取カロリーよりも消費カロリーのほうが多くなる必要がある、ということです。
ですので、まずは普段の摂取カロリーを細かく測ってみて、そのうえで特に高カロリーな食べ物を控えていくとか、摂取機会を減らす、とするだけでも余分な脂肪がつくのを防げます。
ポイントとしては、和食中心の食事は脂肪や糖質の量が少ない上に、豆類や魚類からたんぱく質を得られるため、カロリーを抑えつつもたんぱく質不足にならないように調節できます。
そして食事の際には、糖質を最後に食べると血糖値の上昇が緩やかになって、中性脂肪が溜まりにくくなるとか満腹感が来やすくなるため、摂取カロリーが自然に抑えられます。
また併せて、早食いも食べすぎの原因になります。
時間で言うと満腹中枢がしっかりと刺激されて働くまでは30分ほどかかるため、きちんと咀嚼をして、20分以上は時間をかけるようにするのがベストです。
アルコールについてはビールやワイン、日本酒と言ったものはどちらかというと糖質が多く、カロリーが高いほうのお酒になるので、可能であれば焼酎やウイスキーと言った蒸留酒にすると、カロリーが抑えられるのでおすすめです。
併せておつまみも、枝豆やお刺身のような、カロリーの低いものにするとなお良いです。
少し体を動かすだけでも運動になる
最後に運動についてですが、やはり一番望ましいのは毎日時間を決めて、しっかりと体を動かして行くのが最も健康的ですが、難しくて運動が苦手な方も多いと思います。
その場合は、普段の移動の際でもエスカレーターではなく階段を使うとか、一駅分歩いて移動するだけでも充分運動になります。
そうしたウォーキングやスクワットのような、下半身の筋肉を使う運動は、大きい筋肉が動くため基礎代謝量を上げるのにはとても効果的です。
普段から体重管理をして予防を
今後、中年太りにならないために、そしてこれ以上悪化しないために大切なのは、体重の増減をこまめに確認することです。
体重の推移を記録するのはメモリーダイエットと言われることもあり、記録していく作業自体がダイエットになると言われることもあるほど、健康には良いことです。
この時、出来れば目標体重を決めて、そこに近づけていくとか、逆にそれ以上にならないようにキープする、という風に決めるのもとても良いです。
そしてやはり、ストレス対策や前述のようなお酒の飲み方、食事の順番や食べ方と言ったことに気を付けるのも大きな予防になります。
もし会社などで健康診断を受けている場合は、結果をきちんと見て、今からでも中年太り対策をしていきましょう。