栄養の宝庫とも言える「栗」
食欲の秋、秋の味覚という言葉が飛び交うように、秋に旬を迎える食材はたくさんあります。
中でも、最近自分がよく食べているのが「栗」です。
栗は分類で言うと豆やナッツ類になり、食べる部分も種の部分になります。
ナッツ類と聞くと脂質が多くて、ヘルシーとはいえ食べ過ぎるとカロリーが高くなりやすいと思われがちですが、栗は脂分よりもでんぷん質の方が多いという特徴があります。
比較するナッツの種類などでも変わるため一概には言えませんが、同じ重さあたりで言うと栗の方がカロリーが低めなのです。
今回はこれまでとはさらに内容を変えて、「栗」そのものにフォーカスを当ててご紹介していきたいと思います。
天津甘栗と和栗
市販されている栗は、大きく分けて天津甘栗と和栗の2種類があります。
簡単に言えば中国産と日本産みたいな違いですが、なる木の品種が違うため含まれる栄養も少し違いがあります。
平たく説明すると、和栗は天津甘栗よりもビタミンCが豊富でカロリーが低めで、甘栗は和栗よりもカリウムや葉酸、食物繊維が多いという特徴があります。
まず共通しているのは、ビタミンB1の豊富さです。栗はビタミンB1が多く、体内でエネルギーを作る代謝を高める効果があるため、疲労回復に非常に優れています。
ビタミンCもどちらも多く、抗酸化作用などがあって美肌効果が高いのは有名ですが、数で言うと15個食べないと1日に必要なビタミンCは取れないとされています。
次に優れているのが整腸効果です。
これはどちらかというと食物繊維が特に多い天津甘栗が優れており、便秘解消などの効果が期待できます。
ダイエット効果はあるの?
どちらも脂質が少なめで食物繊維が豊富なため、腹持ちが良い食材になるので、ダイエット効果は確かにあります。
とはいえ、どれだけ食べても太らないという食材ではないため、食べ過ぎると太ります。
間食、おやつとして食べる場合は、多くても5粒までにしてください。
ビタミンC1日分で言うと15粒になりますが、栗15粒はカロリー量で言うと小さめの白ご飯一杯ぐらいの量になるため、15粒食べるのはお勧めしません。
ちなみに、栗の渋皮の部分も食べると、ポリフェノールの一種のタンニンという成分も取れるため、健康にはなお良いです。
一番おすすめの食べ方は「甘露煮」
渋皮も一緒に食べられる食べ方で一番おすすめなのが「甘露煮」です。
通常、栗きんとんなどの煮物は皮をむいて黄色い部分だけを使いますが、しっかりと漬け込んで柔らかくして作ると、全く栗の味が変わらずに渋皮の部分も一緒に食べることができます。
むしろより甘く味がついてさらにおいしくなるので、渋皮が付いた栗の甘露煮は非常におすすめです。
市販のではあまり売っておらず、一から手作りする手間がかかると思いますが、その分とてもおいしいので是非試してみてください。
お手軽に、軽いダイエットにと考えると、やはり和栗のゆで栗が便利です。
また、オーブンで素焼きする栗も、本来の味がぐっと出て意外とおいしいです。
水洗いして水気を拭きとって、皮に2,3ミリの切込みを入れて、200℃のオーブンで15分程焼くと完成です。
栗は秋が最も旬で、流通量も増えるので、是非今の時期に様々な方法で食べてみてください。