Voicy更新しましたっ!
2021年1回目の今回は、関東1都4県に向けて発令された、2度目の緊急事態宣言について
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1月7日に、1都4県に緊急事態宣言が
今回は、去年初頭に続いて2度目となる、緊急事態宣言についてのお話です。
今回は1都4県と対象地域が限定され、また期限も暫定的に2月7日まで、と区切られてのものになります。
ですが、関西圏のいくつかの県や愛知県なども続いて要請をしている最中にあり、今後広がっていく可能性はあります。
去年のとはかなり大きく内容が異なりますので、いくつか簡単にまとめて行きたいと思います。
休業要請ではなく、時短営業要請が主
まず大きな部分が、前回は非常に幅広い業種に向けて、休業の要請を出しましたが、今回は飲食店を中心に午後8時までの時短営業を要請した、という点です。
これに併せて外出自粛の要請も、前回は一律で全体的に自粛していましたが、今回は午後8時以降の不要不急の外出の自粛と限定的になっています。
他には学校も一斉休校はせず、イベント、催事も感染対策を徹底した上で、最大5000人であれば開催可能としています。
重症者数に大きな差が
前回と今回の宣言では、言うまでもありませんが感染者数と重症者数に大きな差があります。
何度か触れているように、去年の第一波の時とは検査基準と検査数が違うため、単純に感染者の数だけでは比べることは出来ません。
ですが、重症者数では、前回の緊急事態宣言から1か月後の2020年5月1日の段階で、324人でした。
今回は宣言を発令した時点で、すでに770人の方が重症者として入院されています。
これだけでも前回より、確実に感染状況が悪化している、と考えられます。
またこちらも以前触れたように感染者数が減ってきたとしても、重症者が回復するまで時間がかかります。
ですので、ここからおよそ1か月ほどは、重症者数は減らず、徐々に増加していきます。
これを言い換えれば、重症者の最大の数、ピークは今から1か月後に来て、そこから徐々に減少に転じる、ということになります。
そして、その重症者が一通り回復して、落ち着くのに1か月ぐらいの時間が必要になります。
トータルで今から向こう2か月ほどの間は、お医者さん、看護師さん、医療従事者の方にとっては非常に辛い、まさに正念場の時期を迎えるという事なのです。
現在ですでに、東京では救急患者の受け入れに支障が出ており、普段であれば問題ないレベルの治療、手術がなかなかできないという方が目に見えて増えています。
この状態が、向こう1か月以上続く可能性が高い、と考えられます。
ちなみに、感染者数で言うと、東京では大晦日に感染者数が1000人を超え、つい先日は2400人、2500人と急激に上昇していますが、これは主にクリスマス後の人出の数字が出ていると考えられます。
今後、初詣のような年始の人出の数字が表れてくる可能性が高いため、おそらく今後もこのあたりの数字で、わずかに増加していく傾向になると思われます。
期限が切られていることと、解除の時期
最初に書いたように、今回の緊急事態宣言は、2月7日までと具体的に期限が決められています。
あくまでも暫定的で、感染状況次第では延期の可能性は充分ある、としていますが、この1か月で措置を終えるのは、前項の推測にもある通り非常に難しいと思います。
前項でも書いた通り、感染状況は前回よりも確実に悪化しています。
その上で、前回の宣言時も一度延長をして、2か月した事を考えると、今回を1か月で解除するのはまず難しいと言えます。
現在の解除の基準は、西村経済担当大臣の発表ではステージ3相当への引き下げ、としています。
3つの指標がメインで、一つ目が一週間あたりの感染者数、二つ目が一週間あたりの療養者数(入院されている患者の数)、3つ目が病床使用率です。
前者二つの数字が、10万人あたり25人以上の割合であればステージ4、15人以上であればステージ3、としています。
そして病床使用率は50%以上でステージ4、25%以上でステージ3としています。
これを踏まえてステージ4の今現在、東京の数字で考えてみると、療養者数が10万人あたり77人、感染者数が46人、病床使用率も75%と、3つの指標全てで大幅にステージ4を上回っています。
この数字が、いずれも1か月でステージ3相当にまでなるのは、おそらくほぼ不可能と思います。
前回、9月10日に第二波が落ち着いた時、ステージ3に引き下げられましたがそのときは150人から200人程度でした。
今回は1日の感染者数が500人程度で宣言解除の予定をしているとのことですが、東京で初めて500人を超えたのは11月19日で、そこから2か月足らず、1か月半ほどで2500人まで到達したという事を考えると、500人で解除となると結局今後、再度同じように増える可能性が高いと思います。
徐々に暖かい季節になっていくので、全く同じようにとは言えませんが、心配なところは充分あります。
引き続き、入念な感染対策を
ほとんどすべての回で、何度も繰り返しお伝えしていることになりますが、引き続き日頃から感染対策をしていってください。
手洗い、手指消毒、マスクの徹底を今こそきちんとしていきましょう。
ポイントとして、最近テレビ番組などで頻繁に見かけて、飲食店の店員さんもたまに行うプラスチックのフェイスガード、マウスガードですが、あれは正直に言うとほぼ意味がありません。
大きいつばの飛沫はもちろん止まりますが、空気中に漂うエアロゾルでも感染する可能性があるのがcovid-19なので、しっかりと口全体を覆うマスクをするのが一番安全です。
もう一つ、免疫力を高めて健康に過ごす、というのも一つの感染対策になります。
一般的に、体調不良にならないように、安全に過ごすことを意識してください。
免疫力については411回、412回、413回と3回連続でお話したことがあるので、是非そちらも併せて参考にしてみてください。
また、昨年末の最後の回に通ずる事ですが、この時期、緊急事態宣言が出てなかなか病院に行きにくい時、万が一体調不良になったら市販の風邪薬や胃薬など、薬局やドラッグストアを活用してください。
そして同時に、体調不良であれば外出せずに、家で安静にするということを意識してください。
今までは、ちょっとした風邪程度であれば、栄養をつけて多少無理してでも仕事に行くとか、活動をすることが普通だったと思いますが、これからの世の中ではそれはできません。
調子が悪い時は外出をせずに、家で安静にする、発熱がある場合はまずは地域の発熱外来に電話で連絡をして相談する、と言ったことをしっかりと覚えておきましょう。
また、covid-19とは関係なく、熱が無いのに息苦しいとか、胸が痛いという時、おなかが強烈に痛いと言ったこともあると思いますので、そのときは前回もお伝えした、#7119や地域の救急相談センター、薬局と言ったところに電話をして、相談してください。