夏の終わりの体調変化!秋バテや気象病に注意!#736

今年の秋バテに要注意

Voicyでも度々、夏バテや秋バテと、季節の変わり目に起きやすい気象病について触れてきました。

今年も8月後半に入り、そろそろ秋バテに気を付けていきたい時期ですが、今年の夏は全国的にも暑く、またその暑い期間が非常に長いという特徴がありました。

ですので、今年の夏から秋への温度変化はかなり大きくなり、同時に秋バテのリスクも一気に高まることになります。

今回は、今年一層気を付けていきたい、秋バテについてのお話です。

夏バテ・秋バテとは

始めに簡単に、今回の本題となる夏バテ、秋バテという症状ですが、まず夏バテとは簡単に言うと夏の暑さによる疲れのことです。

例えば、暑さで汗をかいたら、水分と同時にミネラルが失われ、体の中のミネラルバランスが崩れ、自律神経が乱れます。

自律神経が乱れることで、疲れや眠気が取れないとか、食欲が出ないといった症状になって現れます。

食欲不振から栄養不足になり、さらに疲れが溜まって行き、悪循環となります。

これが夏のやる気の出なさ、夏バテとなります。

例えば食事一つとっても、そうめんのような冷たくさっぱりとしたものばかり食べてしまうと、たんぱく質やミネラル、ビタミン類が不足しますので疲れが蓄積して、夏バテを起こす大きな要因となります。

そして秋バテは、夏バテの疲れの延長にあるものですので、上記のように慢性的に栄養不足や睡眠不足を起こしていると、そこから免疫力が落ち、風邪を引きやすくなるなども起こります。

急激な温度変化による気象病も

またもう一つ、秋になって気温が大きく下がることで、内臓が大きく冷えると当然様々な悪影響の原因になります。

具体的に言うと、例えば外の気温が下がっているのに、エアコンを夏場と同じ程度で使用していたり、冷たいものを夏場と同じぐらい摂っていると、内臓が冷え、血液循環が悪くなって結果的に自律神経にも影響が出ます。

夏バテを引きずったまま、外の季節が大きく変わって行くということは、人間の体にとっては非常に大きな負担となり、様々な病の引き金になり得るのです。

自律神経を整えて秋バテ解消を

秋バテ解消には、自律神経を整えることに尽きます。

まず食事は、夏も同じですがその時期に旬のものを食べるのがとてもおすすめです。

秋におすすめなのはニンジンやサツマイモ、カブといった根菜類ですが、根菜類は特にミネラルが多く、体にとってはとても便利な野菜になります。

次に、体を冷やさないようにしっかりと湯船に浸かって温まるのも大切です。

これは熱い温度ではなく、ぬるめでも良いので長時間浸かって、じんわりと温めて行くと血管も広がって行くため、より一層疲労回復につながります。

あとはやはり、運動と睡眠不足の解消、ストレス解消といったことは大切です。

運動は以前から度々、自律神経に関連した際に触れているように、強度の高い運動ではなく、日常生活の中で動く量を増やすだけでも、筋肉に刺激が行き血行が良くなるため、体には良い影響が出てきます。

睡眠不足も、まずは早起きをして朝日を浴びて体内時計をリセットするのが大切ですが、このときにおよそ10秒ほど太陽のほうを向いて、朝日をしっかりと浴びるようにすると、よりしっかりとリセットできますので試してみてください。

最後のストレス対策は、うまく付き合っていくほかありませんが、ストレス解消法をいくつも持っておくと、対処しやすいかと思います。

この記事を書いた人

吉田 聡

吉田 聡

薬局・なくすりーな薬局長
公益社団法人日本薬剤師会、公益社団法人東京都薬剤師会、所属