なんで薬局にセルフ脱毛・エステなの?#737

なくすりーなでセルフ脱毛・エステのサービスを開始

先日、当薬局内でセルフ脱毛とエステのサービスを開始しました。

詳しくは後述しますが、薬局でセルフ脱毛やエステを始めたのは、クリニックより安価に、そしてエステより安心安全に施術が出来るというメリットがあるためです。

今回はこの脱毛やエステについて、当薬局でのサービス内容も含めて詳しく取り上げていきたいと思います。

近年急増してきた「脱毛」の需要

一昔前から脱毛の需要はあり、美容の一つとしてエステサロンや美容整形のクリニックで行われていました。

ですが、最近はマンションの一室で小規模なサロンが出来たり、スポーツクラブの中、さらには接骨院や歯医者さんなど、美容からかけ離れたお医者さんでも、脱毛の施術が出来るというところがあります。

これは、老若男女問わず、脱毛についての悩みがある方の幅が広く、需要が高い現れ、とも言われています。

最近ではキッズ脱毛と言い、最も若い世代では小学校入学に併せて検討するという方もいます。

中高生では思春期の悩みに、そして20代や30代の方ではヒゲ脱毛などの美容、さらに40代を超えるとトイレ介護の際にきれいにしたいために脱毛をする、という方もいます。

脱毛サロンとクリニックの違い

脱毛サロンと脱毛が出来るクリニックの違いは、使用する機器にあります。

脱毛サロンでは医療用の機器が無いため出力が小さい上に、万が一何らかのアクシデントが起きた際の対処が不十分ということがあります。

出力が小さい分、完全に脱毛したい場合には通う回数も増えてしまうため、結果として総額費用が高くなる恐れもあります。

また、サロンの小さい出力の機器であっても、万一事故が起こって火傷した際には重い事態になることもある上に、医療従事者がいたりお薬が揃ってないと、火傷後のケアが不十分になってしまい痕が残る可能性もあります。

セルフ脱毛サロンであれば、火傷を起こさない機械になっているためサロンよりも安全ですが、その分回数を通わなければなりません。

一方のクリニックでは、医療用の機器が使用できるうえにお医者さんが居るため非常に効果が高く、また安全に利用できますが、その分費用が高いという特徴があります。

薬局ではこれらのメリットを両取り出来る可能性があります。

薬局ではクリニックとサロンのいいとこどりが可能

当薬局で行っているのはセルフでの脱毛ですが、一般的なセルフ脱毛に比べると出力を高くすることもできます。

これはその患者さんに合わせた出力で、出力が高いほど良いということはありませんが、サロンよりも安全に出すことが可能です。

もちろん、万一の際の対処、ケアも万全な体制を整えています。

例えば火傷のお薬はもとより、施術後特有の痛みを和らげる痛み止めを処方したり、施術前に簡単な麻酔を使うということも可能です。

また、エステには入りづらいという方、特にお子さんや男性の方だと、エステサロンに入るのはハードルが高いという方でも、当薬局は街にある薬局なので、少し行きやすいのでは、と思ったのもあります。

脱毛やエステから医療相談の窓口に

当薬局はもともと、病気を予防したり、早期発見することに重きを置いています。

これまでにも様々な取り組みをしており、例えばインターネットではこのvoicyや当ブログで医療や健康に関する情報を発信したり、LINEや電話での医療相談を受けることもしています。

実店舗では足温浴を置いたり、店先で野菜のマルシェを開いたりといったことをしてきましたが、こういったこと活動で実際に来られる方、ピンとくる方は、どちらかというと元々それなりに健康の意識がある人で、そうでもない人はあまり来ないというのが課題の一つでした。

つまり、少し調子が悪いなと思った段階では相談せず、もっと症状がはっきりして重くなってから相談に来られて、お医者さんを勧めたりお薬を長い間飲む必要が出たり、といったことが頻繁にあるのです。

普段からあまり健康に対して興味のない人に、興味を持ってもらうのが非常に難しく、同時に薬局に来るハードルも下げていきたい、というのが自分のかねてからの想いであり、解決したい課題でした。

そこで、美容という観点にある脱毛やエステから、薬局に定期的に来られるようになって、健康に興味を持ってもらって、何か不調があればすぐに相談してもらって、結果的に様々な病気を予防することができればと思い、この取り組みを始めてみた次第です。

一度お試しでも脱毛やエステを利用してみたい、考えていた方は是非、当薬局で試してみていただければと思います。

この記事を書いた人

吉田 聡

吉田 聡

薬局・なくすりーな薬局長
公益社団法人日本薬剤師会、公益社団法人東京都薬剤師会、所属