嫌われる水虫の防ぎ方と治し方#233

Voicy更新しましたっ!

今回は水虫の防ぎ方と治し方について。

医療・健康ナビ なくすりーなはこちらから聞いてみて下さいね^^v

 

水虫は5人に一人がかかっている

水虫にお悩みの方も多いと思いますが、実は水虫は日本人の5人に一人はかかっている、と言われるほど馴染みの深い症状です。

今回は、夏に多く発生する水虫についてのお話です。

 

白癬菌(はくせんきん)という「カビ」が原因

水虫とはカビの菌に感染して発症する病です。

白癬菌と言い、主に足指に感染するものですが、例えばこれが爪に感染した状態を「爪白癬」、手の場合は「手白癬」という風に呼びます。

ただ、爪や足指以外に白癬菌が入り込むことはまずなく、何らかの影響で大幅に免疫力が低下した状態でない限りは、手や髪と言った部分に感染することはありません。

 

水虫には3種類のタイプが

水虫は3種類があり

・皮膚の表面の薄い皮がふやけ、はがれやすくなるタイプ

・虫刺されのような、水膨れのようなぽつぽつとしたものが出るタイプ

・皮膚がかさかさとして、ひび割れが起こるタイプ

があります。水虫でお困りであればいずれかに該当すると思います。

共通するのがやはり「強いかゆみ」で、さらに一旦治ったと思っても再び症状が出る、ということがよくあります。

こうした水虫の予防は、とにかく「洗う」ことに尽きます。

 

足をしっかりと「洗う」ことが最大の予防

そもそも水虫に感染する一番の原因とは、銭湯やプール、海水浴場と言った場所での「バスマット」です。

銭湯などの脱衣所の床も大きいですが、こうした場所での感染に充分注意してください。

また、これは家族だけで使う、家のバスマットでも同様です。たとえ家族の誰も感染していないとしても、高い湿気によって白癬菌が生まれてしまい、水虫になるということがあります。

なので、確実な予防は一人一枚バスマットを使うということですが、銭湯などではそもそも歩く床も危険なので、ほぼ不可能です。

なので、とにかくしっかりと洗ってください。

この時ポイントになるのが「24時間以内であれば洗い流せる」という点です。

付着してから24時間以内に足を洗って、清潔な状態にしたら、水虫の症状には感染しません。例えば温泉などから帰ってきて、再度足だけ洗ってきれいなタオルで拭く、という対策はとってもおすすめです。

 

水虫の市販薬にも種類が

そして、水虫用のクリーム、軟膏などが販売されていますが、水虫に種類があるように、市販薬もそれぞれ有効なものが決まっています。

皮膚がふやけた感じのタイプ、水膨れのあるタイプはクリームのもので、皮膚がかさかさした感じになるものは液状のものがおすすめです。

ポイントが「必ず両足に、そして足全体に塗り込む」ようにしてください。

白癬菌とは、実はもう片方の足に症状が出ていなくても菌は存在しています。薬などで症状が出ている方の足が治ったと思っても、すぐにもう片方の足に水虫が出る、ということがよくあるのです。

これを防ぐために、薬を両足の足全体に塗りこんでください。

もう一つ、菌は両足に存在しているのと同時に、かなり強力なので、治ったと思っても1か月は薬を使い続けてください。一度感染すると治ったと思ってもすぐに再発してしまうので、根絶やしにするために必ず最低1か月は使い続けるのが最善です。

もちろん、足をこまめに洗うことも忘れずに、清潔に保っていきましょう。

 

この記事を書いた人

吉田 聡

吉田 聡

薬局・なくすりーな薬局長
公益社団法人日本薬剤師会、公益社団法人東京都薬剤師会、所属