お酒と上手に付き合うために
今年も春になり、年度末、新年度の時期となりました。
そんな中で増えてくるのが、アルコールとのお付き合いだと思います。
個人的にはお酒は飲まないタイプで、そういう場に行く機会もあまりありませんが、歓迎会からお花見まで、自然とアルコールを摂取する機会が増えてくる季節です。
かつてお酒は、百薬の長と言われることもありましたが、現在ではその考え方は見直されおり、その言い方は出来ないと言っても差し支えありません。
今回はこのお酒、アルコールについて、今一度詳しくまとめてみたいと思います。
アルコールが与える健康へのリスクと付き合い方
実はWHOでは、健康への影響という観点では安全な飲酒量は存在しないと発表し、少量であっても体への悪影響がゼロではない、という見解を出しました。
とはいえ、アルコールにはリラックス効果やコミュニケーションを円滑にする働きがあるのは確かで、気分面でのメリットはあると言っても過言ではありません。
ただし、これはあくまで精神的な影響であり、身体への健康効果とは分けて考える必要があります。
ですので、どう付き合うかが重要な視点と言えます。
現在の日本の厚労省の指標では、生活習慣病のリスクを高める飲酒量は、男性で1日純アルコール40g、女性で20g以上とされています。
具体的に言うとビールでおよそ500ml、日本酒1合、ワイン200ml程度、缶チューハイ350ml1本に相当します。
ただ、アルコールは個人差が極めて大きく、日本人を含むアジア人は傾向としてアルコール分解酵素が弱い人が多いため、少量でも顔が赤くなったり体調不良を起こすことがあります。
日頃から飲み続けるとある程度慣れることはありますが、それは慣れて体への負担が減っていっているわけではなく、抵抗しようと肝臓に負担をかけており、お酒の影響が出やすい状態ですので注意が必要です。
上手く使いたいときは、自分にとって無理のない量を把握して、注意しながら飲むのが安全です。
アルコールのデメリットと二日酔いの仕組み
アルコールの影響と言うと真っ先に肝臓が挙がりますが、実は肝臓だけでなく、高血圧や脂質異常症、脳出血、がん、睡眠の質の低下など幅広く関係します。
例えば高血圧や脂質異常症は、お酒と共に食べるおつまみの影響も充分にあります。
また有名ですが、アルコール依存症のリスクも当然あります。
これはお酒が弱い人は依存症になるほど飲むことができないことが多く、強い人のほうが大量に飲んでしまうため、お酒に強い人ほど注意が必要なのです。
さらにお酒特有のものが、二日酔いです。
二日酔いの原因は主に脱水と、アルコールが分解される過程で生じるアセトアルデヒドという物質です。これが体内に残ることで頭痛や吐き気が起こり、そしてアルコールの利尿作用によって水分が失われて、体内でアセトアルデヒドの濃度が高まることで、症状がより悪化します。
二日酔いは肝臓の働きによって起こるものですので、完全な予防策はありませんが、対策としては、空腹でお酒を飲まないことと、タンパク質を含む食事をとること、水分をこまめに補給することが大切です。
ちなみに最近、エナジードリンク割として、エナジードリンクでお酒を割ってカクテルのように飲むという飲み方があるようですが、エナジードリンクにはカフェインが含まれていますので、飲む量は充分注意してください。
さらにアルコールには、急性アルコール中毒の危険もあります。
意識がぼーっとしてくるところから、何度も嘔吐したり、けいれんをしたりするのは非常に重大な事態ですので、すぐに救急車を呼んでいただければと思います。
二日酔いになってしまったら
お酒が翌日にも残ってしまい、完全に二日酔いと思ったときの対処ですが、まずは水分をとって安静にします。
吐き気が強くて食事がとれないときも、無理に食べずに安静にしていてください。
二日酔いにはしじみの味噌汁が良いとされていますが、これはあくまでも質の良いアミノ酸が取れるというだけですので、アミノ酸を主成分としたゼリーでも代用できます。
市販の二日酔い予防アイテムとして、ウコン製品、ヘパリーゼなどがありますが、これらもすべて肝臓の働きを助けるというものですので、これらに頼って飲酒量が増えては意味がなく、結局二日酔いのリスクが高くなります。
漢方で言うと五苓散(ごれいさん)というもので、水分代謝を調節してくれるため、アセトアルデヒドが濃くなるのを防ぐ効果が期待できますが、これもあまり過信せずに、飲み過ぎないようにするのがベストです。
二日酔いになってしまった場合のアイテムでは、市販薬でソルマック、漢方で黄連解毒湯(おうれんげどくとう)、半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)があります。
出来ればなるべく、二日酔いにならずに自分にとって安全に楽しめる量をあらかじめ決め、そして休肝日も設けて、肝臓を守って飲むことが何よりも重要になります。
もし毎日飲まないと気が済まないとか、酔い潰れるまで飲みたくなって飲んでしまうというような場合は、依存症の可能性がありますので、その場合は医療機関に早めに相談していただければと思います。
