夏の免疫力アップ!強い体で暑さに負けない秘訣!#821

免疫力を上げて強靭な体へ

先日、新型コロナの最新情報をまとめましたが、やはり最近でも特に感染者数が増え、お盆あたりにピークを迎える可能性が高くなっています。

コロナや夏風邪の脅威に加えて、日に日に増していく夏の暑さによって体力も免疫力も下がりやすくなります。

今回は免疫力について、今一度基本的なことをまとめて行きますので、是非コロナ対策等に役立ててみてください。

体力が奪われやすく免疫力が落ちやすい季節

夏は免疫力が下がりやすい季節ですが、それは体力が奪われやすいためです。

例えば汗をかくだけでもエネルギーを消耗するうえに、エアコンによって外と室内とで温度差が生まれ、体温の調節が乱れ、体力を失います。

また、夏の暑さ自体がストレスになって、精神的な負担になると思います。

この精神的な負担も、免疫細胞の働きを下げる一因になるのです。

そして食生活も当然、偏ったり食べる量が減ると、栄養が不足して免疫力は落ちていきます。

さらに言うと紫外線を浴びることも、免疫細胞には悪影響になります。

体を冷やしすぎないこと

免疫力が落ちないように、抑えておくべきポイントは、まずはやはり前述の部分が挙げられます。

例えば、外と室内とで温度差を少なくするのは、夏バテ防止の回などでも触れた通りですが、外と同じ室温では不快な上に体力も失われて行きます。

ですので、不快にならず、快適で過ごせて、なおかつ外との気温差が小さい温度に調節することが大切です。

逆に言うと、設定温度を下げ過ぎたり、冷たい食べ物や飲み物をとって体を冷やしすぎるのは、免疫力を下げる大きな要因になるので、避けるのがおすすめです。

室内の気温調節は睡眠に関しても非常に重要で、睡眠がとれるかどうかで免疫力に大きく関わりますので、しっかりと環境を作るようにしてください。

食事で気を付けること

そして食生活についてですが、まず水分は熱中症の回や夏バテの回でも取り上げたように、汗と同時にミネラルも無くなるため、水だけではなく、ミネラルも補給できるように備えてください。

スポーツドリンクは糖質が多いため、運動をしたり力仕事をする場合での水分補給には最適ですが、通常の範囲で汗をかいた際の水分補給にはあまり適しません。

食事は、しょうがなどのスパイス系があると疲労回復に便利ですが、あえて温かい物を食べるというのも、免疫力を高める上では効果的です。

内臓は冷えると免疫力を大きく下げるため、あえて温めるのも一つの手です。

栄養素で言うと、やはりビタミンCが非常に重要ですが、同時にクエン酸も欠かせない栄養になります。

クエン酸はエネルギーの代謝部分で働く栄養で、クエン酸があることでエネルギーが充分に作られるため、疲労感を感じにくくなるという特徴があります。

ミネラル分では、免疫力に関わっているのは亜鉛で、疲労に関わるのは鉄分になります。

まず亜鉛は、免疫システムを維持するのに働く成分で、ウイルスや細菌への抵抗力を維持、強化することに欠かせない成分です。

鉄分は血液で働くイメージがあると思いますが、これは酸素を運ぶ働きがあるためです。

鉄分によって酸素を体中に運んでいるため、鉄分が不足すると疲労がたまる原因になります。

そして、免疫は腸の健康にも大きく左右されるため、ヨーグルトやチーズ、梅干しや漬物といった発酵食品類も欠かさず、定期的にとっておきたい食べ物になりますので、普段から意識して食べてみてください。

この記事を書いた人

吉田 聡

吉田 聡

薬局・なくすりーな薬局長
公益社団法人日本薬剤師会、公益社団法人東京都薬剤師会、所属