医療脱毛とエステ脱毛はどう違うの?#818

医療機関の脱毛とエステサロンでの脱毛の違い

当薬局では、簡易的にですが脱毛の施術も可能です。

その際に用いるのは、医療用の機器になります。

先日のコメントにて、この医療用の脱毛についての質問がありましたので、今回は脱毛についてご紹介していきたいと思います。

体の脱毛をするメリットとデメリット

まずそもそも、体の毛を脱毛するという行為が不思議な方も居るかと思います。

基本的には、肌をきれいに見せたいとか、清潔感を持ちたい、単にムダ毛だから邪魔臭いといった理由で行うことが大半です。

しかし最近では、介護脱毛と言い、トイレやお風呂の介助をする際に、迷惑にならないように毛を脱毛しておく、という方も多いようです。

脱毛のメリットは、自分で剃るよりも非常に安全で、かける時間も極めて短時間で済む点です。

もちろん永久脱毛であれば、規定の施術が完了したら、二度と生えることはありませんので、処理をする必要は無くなります。

一方のデメリットは、費用的な問題と痛み、肌トラブルにあります。

施術を行う医療機関やサロンは、痛みと肌トラブルへの対処を充分にしており、入念なケアをしていますが、それでも個人差があるため、痛みやお肌のトラブルが起こる可能性はあります。

脱毛の種類

脱毛は、医療機関で行う場合は基本的にはレーザーの光を用いて行います。

具体的には3種類あり、アレキサンドライト、ダイオード、ヤグレーザーが主なタイプです。

これはレーザーごとに、焼かれる部分が違うという特徴があります。

例えば剛毛であればアレキサンドライト、深部にある毛などでそれほど剛毛ではない場合はヤグレーザーという風に使い分けますが、レーザーを併用して使うケースが多いです。

またレーザーの当て方も、カメラのフラッシュのように一瞬ずつ照射するタイプや、皮膚をなぞるようにレーザーを当て続ける蓄熱式のものの2種類があります。

ちなみにレーザー以外だと、毛穴一つ一つに電気針を刺して、毛が生えないようにする電気脱毛もあります。

エステサロンの場合は、医療機関のよりも出力が低いタイプですが、照射方法は医療機関と変わりません。

フラッシュのように一瞬ずつ照射するのをIPL脱毛と言い、蓄熱式がSHRと言います。

エステサロンだと、ワックス脱毛と言い、ワックスを付けて、はがす形で脱毛をして行くところもあります。

永久脱毛が出来るのは医療機関での脱毛

前項で出てきた永久脱毛ですが、これが出来るのは医療機関でのレーザー脱毛のみになります。

エステだと一度脱毛が完了するまでに、施術を受ける回数も必要な上に、しばらく経つと再度生えることもありますが、レーザー脱毛だと施術を重ねれば永久的に生えて来ないようにすることも可能です。

その分、痛みも強いですが、麻酔を使用できるところもあるため、負担のない脱毛が可能です。

ちなみに、先述した医療機関で行う電気脱毛がありますが、レーザーだと毛や毛根の黒い色に反応して、焼くという事をしますが、電気脱毛は毛穴に作用するため、色が抜けた白髪、白い毛でも脱毛が出来るという特徴があります。

一方のエステサロンでの脱毛は、施術1回当たりの値段が医療機関よりもはるかに安いのが大きなメリットになります。

その分、永久脱毛は出来ず、一定時間が経つと再度生えてきますので、その都度脱毛をしていると、トータルでは医療用のほうが安価に済むケースもあります。

最近は、今後の介護の事を考えて脱毛をするという中高年の方も居ますので、もし悩みがあれば是非、当薬局でも気軽にご相談いただければと思います。

この記事を書いた人

吉田 聡

吉田 聡

薬局・なくすりーな薬局長
公益社団法人日本薬剤師会、公益社団法人東京都薬剤師会、所属