薄毛・脱毛症対策!髪を守るテクと予防法!#819

薄毛と脱毛症の対策

前回、脱毛について取り上げました。

清潔感を上げたり、見た目を良くするための施術が脱毛ですが、その逆で、毛が薄いとか、自然に抜けてきたというのも問題かと思います。

特に男性の頭髪での薄毛、脱毛はお悩みの方も多いと思います。

今回は前回に関連して、薄毛や脱毛症についてのお話です。

男性型脱毛症のAGAと女性男性型脱毛症のFAGA

まず、脱毛症で最も有名なのが、AGAだと思います。

AGAは正式には男性型脱毛症と言い、いわゆるM字ハゲや、頭頂部が薄くなってくるタイプの薄毛が該当します。

AGAの原因はDHTという男性ホルモンによるもので、これが必要以上に分泌されてしまうことで、毛が抜けてしまいます。

発症する年代がバラバラなのも特徴で、全体の3割ほどは40代から発症するとされていますが、中高年で起こるとは限らず、20代で起こる場合もあります。

そして最近話題になってきたのが、FAGAという、女性男性型脱毛症です。

Fとは女性を表す英単語のフィメールの頭文字のFで、女性の場合だと毛が抜けるよりも毛が細くなって弱くなることが多いです。

FAGAの原因は女性ホルモンのエストロゲンが減るなど、ホルモンバランスの乱れが主な原因になります。

ですので、出産や妊娠のことがある方や、更年期にある女性などで発症するケースが多くなっています。

また過度なダイエットやヘアケアによる髪へのダメージでも起こり得ます。

そしてもう一つ、老若男女問わず起こるのが円形脱毛症です。

どちらかというと若い方に起こりやすいですが、突然頭皮の一箇所で一気に毛が抜けます。

この原因の一つが自己免疫疾患と言い、ストレスなどの何らかの影響で免疫が自分の毛根を攻撃してしまい、機能を衰えさせている可能性があります。

基本的には頭髪に点在しているように見つかりますが、重症化するとその数が増えたり、頭皮全体の毛が抜けることもあります。

AGAは市販薬もある

AGAの治療ですが、男性型は市販薬もあり、例えばテレビCMも多いリアップは代表的なお薬です。

成分で言うとミノキシジルというものが多く、発毛を促す効果があります。

タイプとしては塗り薬ですので頭皮に直接塗って治療していきます。

飲むタイプのミノキシジルもありますが、日本では正式には販売されておらず、美容系のお医者さんで処方されることがあります。

もう一つ、フィナステリドやデュタステリドと言ったものがありますが、これは抜けるのを防ぐ働きがあり、毛を守るようにして発毛サイクルを整えていきます。

いずれのタイプも一般的には副作用がほとんどありませんが、飲み薬は男性ホルモンに作用するため、性欲が減るなどの問題が起こる場合がありますので、不安な方はお医者さんに相談してみてください。

FAGAも基本的にはホルモン療法が多いですが、長期化している場合はミノキシジルを使って発毛そのものを促すケースもあります。

円形脱毛症は炎症を抑えるステロイドのお薬を使うことが多く、保険適用もされるため、不安があればすぐに病院に行くのをおすすめします。

反対にAGAやFAGA用のお薬、ミノキシジルのお薬は美容ということで、保険が利かず全額自己負担になりますので注意してください。

ストレス対策とバランスの良い食生活を

最後に、薄毛や脱毛の予防についてですが、栄養が一番にありますが、やはり規則正しい、健康的な生活を送ることに尽きます。

栄養で言うとビタミンB群とビタミンDが髪の健康に重要とされているのと、亜鉛とたんぱく質も大切になります。

そして次にストレスを減らすことと、睡眠時間をとることも必要です。

睡眠は体のあらゆる部分を回復させる時間ですので、髪にももちろん影響が出てきます。

ストレスも自律神経のバランスを乱すため、頭髪には悪影響になります。

ちなみに喫煙も悪影響で、喫煙することで血管が収縮して、毛細血管に栄養が行かなくなるため、毛の健康を阻害することにつながりますので、可能であれば辞めることをおすすめいたします。

この記事を書いた人

吉田 聡

吉田 聡

薬局・なくすりーな薬局長
公益社団法人日本薬剤師会、公益社団法人東京都薬剤師会、所属