質の良い睡眠をとるのに役立つ「散歩」
前回、秋の夜長という言葉から睡眠について取り上げましたが、今回はその続きとも言える、散歩についてです。
前回触れていなかった「運動」という要素は、睡眠にとって非常に重要になりますが、その中でも特に簡単で便利なのが散歩という行為です。
今回は前回の睡眠にも関連して、散歩という運動についてご紹介していきます。
生活リズムに複合的に作用する運動
朝起きた時の散歩は、生活リズムに複合的に影響を与えます。
どういうことかというと、朝に日の光を浴びると、体内時計がリセットされて夜に眠くなる、と言うのはこれまでも度々お伝えしていると思いますが、散歩をすることで体温を上げることもできます。
寝ている間は運動を停止しているため、体温は徐々にですが下がって行くため、起きた時の体温は日中よりも低くなっているのが基本です。
そこで、朝に外に出て、日の光を浴びながら散歩をして体温を上げることで、体内時計をリセットするのと同時に体温を上げ、目を覚まさせるように起こすことができます。
また、体温が下がる時は眠気が来るタイミングでもあるため、朝に軽くでも運動をして体温を上げ、そこから時間が夕方から夜と経過すると、気温と体温が徐々に下がって来ます。
こうしたことに合わせて、眠気も来るようになるため、朝に散歩をするとより一層眠りやすくなる、と言えるのです。
もちろん、運動そのものにもストレス解消効果があり、自律神経を整える効果もあるため、良い影響は様々あります。
また、実は散歩は心臓にも良い運動で、走ると負担が重くなりますが、軽く歩くだけの散歩は心臓への負担も軽く、血液の循環を丁度良く促す程度の運動ですので、中高年以上の方でも特におすすめな運動になります。
続けることが難しい
ただ、やはり一番難しいのが、継続して続けるということです。
生活リズムですので、週1回とか2回ではなく、毎日同じ時間に起きて、出かけることが一番大切になります。
およそ3カ月ほど続くとしっかりと習慣付き、やらないと落ち着かないレベルになりますが、それに至るのが非常に難しいと思います。
ですので、どうにか散歩を楽しむ工夫をしていくことが必要です。
例えば好きな音楽を聴くことはもちろん、スマホアプリで歩数を数える、GPSを活用したゲームアプリを始めてみるとか、もし同じような生活サイクルで仲の良い友達がいれば一緒に始めてみるのも良いと思います。
また小さい目標を立てるのもとてもおすすめです。
目標は大きなものだと嫌になって来たり、続けるのが辛くなってくることがあるので、ノルマ的に簡単なもののほうがベストです。
最後にベストな時間と歩数で言うと、散歩の時間では、15分から30分ほどが良いと言われています。
そして、自分の知り合いの中でウォーキングの専門家という方がいますが、この方によると、足腰や体調などに何の問題も無く、体力もあってベストな状態であれば、1分間で130から135歩の速さで歩くのが最も健康で理想的な速度で、これより早くても遅くても駄目、と言っていました。
これは、1分で135歩以上歩いても健康効果は薄く、負担が重くなって怪我のリスクを高めてしまうという意味で、もし気になる方は意識してみてください。
運動全般に通ずると思いますが、義務感でやったり、嫌々やってしまうと、例えば天気の悪いときなどは凄く嫌な気持ちになって、ストレスになることも当然あるため、無理なく、少しずつ続けられるペースで始めて、習慣づけていくのが良いかと思います。