春に昼寝をしたくなる理由
3月も半ばになり、暖かい日が増えて来ました。
春になると昼寝をしたくなることが多くなると思いますが、これにはきちんとした理由があります。
「三寒四温」と言われるように、寒暖の差が大きくなることで、自律神経のバランスが崩れやすくなり、日中に眠気を感じやすくなるのです。
今回は、これまでと少し趣向を変えて、お昼寝についてのお話です。
昼に眠気が来る原因
春という季節は気温の変化が激しく、自律神経が乱れやすい季節です。
そのうえ、これまでよりも日照時間が伸び始めるため、体内時計が変化しやすく、睡眠のリズムが乱れやすいのです。
また、暖かくなるということは、血管が拡張し、副交感神経が優位になりやすくなります。
こうした要因によってリラックス状態に入りやすくなり、眠気を感じやすくなるのです。
さらには花粉症がある方も、アレルギー特有の疲労や、アレルギーのお薬の作用による眠気もあるため、より一層眠気が来やすくなっているのです。
また当然、普段の夜の睡眠不足も昼に眠気が来る一因で、時間をとっているつもりでも、睡眠時無呼吸症候群といい、疲労が回復しておらず、実質的に睡眠を取っていないということもあります。
昼寝の取り方に注意
昼寝には多くのメリットがありますが、やり方を間違えると逆効果になることもあります。
例えば、30分以上の昼寝は深い睡眠に入ってしまい、起きた後にぼんやりしてしまう睡眠惰性が発生しやすくなります。
一般的に、睡眠サイクルは90分とされており、30分を超えると一段深い眠りに入るため、昼寝には適していません。
また、昼寝の時間帯にも注意が必要で、特に午後3時以降に昼寝をすると、夜の睡眠に悪影響を及ぼし、寝つきが悪くなることがあります。
ですので、昼寝を取る場合は午後1時から2時半の間が最適とされています。
そして夜の睡眠にも通ずることですが、静かで明るすぎない場所で、しっかりとリラックスできる環境で眠ることが質の良い昼寝には大切になります。
また1日の生活リズムの中にお昼寝を取り入れて、毎日するのも普段の睡眠に影響が出るためおすすめできません。
効果的な昼寝の方法
効果的な昼寝をするためには、時間、環境、タイミングの3つが重要になります。
まず、最適な昼寝の時間は10分から20分程度が最適で、短時間の昼寝であれば眠気がリフレッシュされ、昼以降の活動も効率が良くなります。
例えば、ご飯を食べた後は眠気が来ると思いますが、それは胃のものを消化しようと血液が胃腸に集まり、脳に行く血液が少なくなるためです。時間で言うと、12時にお昼ご飯を食べたとして、午後1時から30分ほどの時間帯は、胃に血液が行くため眠気が来ますので、それを利用するのがおすすめです。
昼寝の前にカフェインを摂取すると、より効果的です。カフェインは覚醒作用がある成分ですが、摂取から約20分ほどで覚醒作用が現れるため、昼寝の直前に飲んでおくと、スムーズに目覚めることができます。
昼寝をする際の姿勢としては、横にならずに、リクライニングチェアを使ったり、机に突っ伏して寝るなどの方法を取ると、深い眠りに入るのを防ぐことができます。
昼寝が難しい場合の対処法
仕事や家事が忙しくてまとまった時間が取れないものの、疲れや眠気を感じるというときは、目を閉じて数分間休むだけでも回復効果があります。
例えば電車の中での短時間の仮眠や、静かな場所での5分程度のリラックスでも、脳の疲労回復に役立ちます。
先述したように、昼寝を習慣化すると夜の睡眠に影響を及ぼす可能性があるため、本当に眠いと感じたときにだけ、昼寝を取り入れるのが理想です。