医療・健康ナビ「なくすりーな」が配信700回になりました
音声配信プラットフォーム、Voicyにて週2回配信中の当番組、医療・健康ナビ「なくすりーな」が、今回で配信700回に到達しました。
生配信ということで、リアルタイムでコメントを受け付け、それに答えていくという企画をしました。
今回はその中で頂いた、医療健康に関するコメントをいくつかピックアップして、ブログにまとめていきたいと思います。
これからも引き続き、医療・健康ナビ「なくすりーな」をよろしくお願いいたします。
発熱してから病院にかかるタイミング
最初に「金曜日午後から発熱して、翌朝は一旦解熱したもののお昼前に再度発熱して38℃5分となり、病院にかかるタイミングを教えてください」と頂きました。
発熱と言う症状は、コメントのように安静していると治ったり、動くとまた熱が出たりという事がありますので、熱だけで病院にかかるのは意外と難しいという特徴があります。
この時、まずは他の症状があるかも大切ですが、動く元気があるかどうかを考えてください。
例えば微熱でも酷く体がだるく、重くて動けないとか体力が確実に落ちてる、食欲が全くわかないというような、いつもと確実に様子が違うようなときは病院にかかるようにしてください。
またお子さんのインフルエンザで主に見られますが、初期症状でぼーっとしたり、いつもと違うような異常な行動が起きるという事もありますので、発熱と同時にそういった症状があればインフルエンザの疑いがあると考えられます。
ちなみに当然ですが、もし現在の学校の方針などで、熱が出た場合はすぐに検査をするようにとか、病院にかかるようにという指示がある場合はそれに従って動くようにしてください。
自己判断で決める場合は、元気があるかどうか、明らかに感覚が違ったりしていないかを一つのポイントにしてみるのが良いと思います。
もし、少し安静にしても、あまり食欲がわかないとか、悪化してきて水分もとれないというような状態になればすぐに病院にかかってください。
上咽頭炎で咳が出る?自律神経の乱れで咳が出る?
続いて「上咽頭炎・自律神経の乱れで咳が出ますか?」といただきました。
上咽頭炎とは文字通り咽頭の上、喉仏ではなく鼻の位置のことで、ここで炎症が起きることで頭が重く、頭痛やだるさと言った症状が起きることがあります。
喉での炎症では無いため、上咽頭炎で咳が出ることは無さそうに思えますが、炎症の起き方によっては上咽頭炎から咳が出ることもあります。
例えば後鼻漏(こうびろう)という、鼻水が前側の鼻の穴から出るのではなく、鼻の後ろ側、つまり喉側に出て行き、それが喉に刺激となって咳が出るという事があります。
ですので、上咽頭炎から咳が出ることはあり得ます。
次に自律神経の乱れからの咳ですが、確かに自律神経が乱れることで咳が出るということはありませんが、自律神経の乱れによって他の部分に作用して、それが咳を引き起こすことはあります。
例えば自律神経の乱れによってアレルギー反応が強めに出ることがあり、普段元気な時は大丈夫でも、体調を崩して自律神経が乱れた時に、花粉やハウスダストなどを少し吸い込んでしまうことで咳が出る、ということはあり得ます。
上咽頭炎からの咳、自律神経の乱れからの咳、どちらも起きる可能性はあると考えても差し支えないと言えます。
今季のインフルエンザはどんな感じ?
続いて「今季のインフルエンザは、例年だと春頃には感染が落ち着いていると思いますが今年はどんな感じですか?」と頂きました。
昨年末から今年春の、今季のインフルエンザですが、今年は少し特殊な状況にあります。
まずコロナ前では、だいたい12月後半ぐらいから始まって、年末年始で外国人等も含めて人の往来が大きく増えると共に流行も増え、だいたい2月ぐらいをピークに減少に転じて、4月には収束しているというのが例年だと思います。
そして去年おととしとコロナ禍でのインフルエンザの流行は、警戒されていたものの実際にはほとんど無いまま春を迎えていました。
しかし、去年末から今年現在のインフルエンザの流行は、東京都内では実は横ばいで来ています。
前述のように、例年だと12月終わりごろから右肩上がりで2月ぐらいからに下がっていく形で、グラフにすると山のような形を作ります。
ですが今年は、年始に来た感染者数のピークで言うと例年の3分の1か4分の1程度の数ですが、その数字が現在まで続いており、グラフにしてもまだ山の形になっていません。
つまりざっくり言うと、インフルエンザの流行が春先の今になっても続いている状況なのです。
さらに偶然ではありますが、当薬局の事務の方もつい先日、インフルエンザに感染して休みをとっており、確かに流行はまだ続いているのかもしれません。
ですので引き続き、コロナも含めて手洗い、手指消毒などの感染対策は続けて行くのが大切と思います。
ビタミンCの副作用で歯が溶けたりトイレが近くなったりする?
続いて「ビタミンCの粉末を溶かしてこまめに飲んでも、副作用で歯が溶けたりとかトイレが近くなったりしませんか?」と頂きました。
ビタミンCはどちらかというと酸性の成分で、正式にはアスコルビン酸といい、食べ物の中では強めの酸という特徴があります。
そう考えると、ビタミンCによって歯が溶ける可能性はありますが、量や濃さを考えれば問題ないとも言えます。
ビタミンCが入っている飲料、酸性に寄ってる飲料は多種多様にあり、市販のペットボトルのお茶にも入っているほどです。
濃さが薄いものであればほとんど気にする必要はありませんが、例えばビタミンCの粉末を溶かしたような飲み物を飲む場合は、普通のお水やお茶で口をすすいだり、軽く歯を磨いたりすれば問題ない事のほうが多いと思います。
歯にダメージにならない程度の濃さは、考える余地があるので今度配信で取り上げてみたいと思います。
次回は701回目の配信
以上が、リアルタイムで来られた健康にまつわるコメントです。
配信内では、医療・健康ナビなくすりーなの配信当初の思い出話などにも触れていますので、是非一度聴取いただければと思います。
これからも当薬局、当番組をよろしくお願いいたします。