ショートスリーパーは本当に寝不足にならないの?#817

ショートスリーパーという体質

夏の暑さも右肩上がりに増し、夜も寝苦しい日が増えてきていると思います。

全く寝付けずに、トータルで2時間か3時間程度しか寝れなかったという日もあると思います。

そこで、もし睡眠時間が2,3時間程度で充分だったら良いのに、と思ったことは無いでしょうか。

いわゆる、ショートスリーパーという体質で、聞いたことがある方もいると思います。

今回は趣向を大きく変えて、ショートスリーパーについてのお話です。

睡眠時間が6時間未満でも活動に支障が無い人

ショートスリーパーとは、睡眠時間が6時間未満でも日中の活動に支障が無い人、と定義されています。

結論から言ってしまうと、ショートスリーパーは遺伝の要素が非常に強く、生まれつきの体質によって、短い睡眠時間でも大丈夫というケースがほとんどです。

具体的に言うと、何らかの遺伝的な特性によって、短時間でもレム睡眠とノンレム睡眠のバランスがしっかり取れていて、質の良い睡眠がとれるということです。

つまり、短い睡眠時間でも日中に寝不足を感じたりすることが無く、活動に支障が無い状態なのです。

ショートスリーパーは、日本人全体で言うと全体の1%未満しかいないとされています。

睡眠時間を無理矢理に削らないように

ショートスリーパーのデメリットはほとんどなく、逆に睡眠時間が短くて済むことで活動できる時間が長くなるというメリットしかありません。

体質を変えて、ショートスリーパーを目指して行くという方もいるかもしれませんが、ショートスリーパーは前述のように遺伝的に、持って生まれた体質になり、短い睡眠時間でも日常に支障が無い、ということです。

ですので、無理矢理体質を変えることは極めて難しく、睡眠障害を引き起こす可能性もありますので、無理に睡眠時間を削るのは避けてください。

どうしても睡眠時間を減らしたいというときは、1日の睡眠時間を少しずつ減らしていくのと、日中に眠くなった際に仮眠をとれる環境を作ることが必要かと思います。

ただ、日中に眠気を感じることが多いのは、生活リズムにも悪影響で、睡眠障害の可能性も出ますので、その場合は睡眠時間を戻してください。

この記事を書いた人

吉田 聡

吉田 聡

薬局・なくすりーな薬局長
公益社団法人日本薬剤師会、公益社団法人東京都薬剤師会、所属