朝のむくみ!原因と対策は?【リスナーからの質問】#703

朝特有の「むくみ」

先日、コメントにて「朝起きるとむくみがひどい日がある」と頂きました。

他には便秘や寝ているときに足がつる症状も同時に起きているようです。

今回はこのコメントから、「むくみ」を中心にお伝えしたいと思います。

水分が溜まった状態

むくみとは、簡単に言うと皮膚の下に水分が溜まった状態のことです。

この「水分」とは、血中の水分のことで、それが血管の外に異常に染み出ることで、その部分が浮腫んで(むくんで)行きます。

これがいわゆる「むくみ」となり、医療用語で「浮腫(ふしゅ)」と言います。

むくみは、症状が何日間も続いている場合や、むくんでいる場所を押したら指の跡が付くような状態が続いていると、心臓や腎臓、肝臓と言った臓器に何らかの病が起きている可能性があり、病院での精密検査が必要になって来るケースもあります。

また、リンパによってできてしまうリンパ浮腫という病や、食事の偏りによってむくみが起きている可能性もあります。

他にはふくらはぎの血管が膨らんで、ふくらはぎにむくみが起きることもあります。

ただ、これらはいずれもあまり多くないケースで、原因が重い場合が多いので早めに病院に行くことをおすすめします。

それよりも一番多いのはコメントで頂いたような、一時的なむくみだと思います。

一時的にむくみが出るとき

コメントのような、朝だけむくんで時間が経つにつれて引いて行くとか、逆に夜に足がむくむが起きたら治っている、というような事が起こった方は非常に多いと思います。

これは大きく分けて3つほど原因があり、まずは簡単に、重力によって起きているという事があります。

つまり単純に、長時間座り続けたり立ち続けたりと、同じ姿勢でいることで血中の水分が重力によって下に引っ張られ、下がっていって溜まっていったことでむくんでいるという事です。

これは、朝は普通でも夜になると足がむくむケースはもちろんですが、例えば寝ているときであっても、うつぶせに寝ていたり、低い枕を使っているという場合は、顔や目の一番低い場所に水分が溜まってしまって、顔がむくむという事があります。

次に多いのが、体の働きによって水分を排出せず、溜め込んでしまっているためにむくんでいる可能性です。

例えば塩分には体に水分を溜め込む働きがあるため、体内に塩分が多い表れになっているとか、女性であれば生理前の女性ホルモンの作用で、水分を溜め込む働きがあり、それによってむくみが起きることもあります。

ちなみにアルコールには利尿作用があるはずなのに、お酒を飲むと顔や足がむくむというのは、お酒によってむくみが起きているのではなく、塩分の多いおつまみをたくさん食べているために起こっています。

またお酒を飲んですぐ寝るというのも、本来排出されるべき水分が体内に留まってしまい、むくみが起きるということもあります。

最後の3つ目に多いのが、血液の循環が悪くなっているためにむくんでいるという事です。

単純に、血管が収縮すると血液の流れが悪くなり、足や手など末端にある余分な水分が循環しなくなり、足や顔と言った場所に水分が溜まってしまい、むくむという事です。

寝具を変えるのも手

むくみはこれらが主な原因に挙げられます。

ですので、一つ目の原因であれば寝具を変えるというのも、一つの対策になります。

ただ、寝方を無理に変えようとするのは難しいので、寝方を変えるのはあまり無理しなくて大丈夫です。

他の方法で出来そうなこと、思い当たることがあれば、そちらを先に試してみるのが最善です。

次はやはり、食事やお酒を見直してみるのがおすすめです。特に夕食に塩分が多いとむくみの大きな原因となるので、気になる場合は特に意識して控えるようにしてください。

最後の血液の循環は、ストレスなど原因が人それぞれで非常に様々あるため一概には言えませんが、お風呂でしっかりと温まって血行を良くするのは非常におすすめです。

外から温まるだけでも血管が開き、水分や老廃物を運ぶのが非常にスムーズになるため、むくみ解消にとても効果的です。

ですのでコメントで頂いたような、朝の顔のむくみを解消したいと言ったときには、ホットタオルで物理的に外から温めるだけでも効果はあります。

むくみに効く主な漢方薬

お薬で言うと漢方薬の五苓散(ごれいさん)や防己黄耆湯(ぼういおうぎとう)、防風通聖散(ぼうふうつうせいさん)、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)などがむくみに効果がありますが、まず五苓散は体の水分を調節するという事が出来るお薬で、単純に水分を排出するというだけではありません。

二日酔いや夏の脱水予防、さらにはお子さんの乗り物酔い対策にも使えるお薬なので、単純にむくみを一気に改善するお薬、という事ではありません。

次の防己黄耆湯は、疲れやすいとか汗の分泌量が多いような、水分代謝について調節してくれるお薬なので、疲れが多い人や水太りの傾向があるという場合には便利な漢方薬になります。

防風通聖散は皮下脂肪に効くとか、ダイエットについて度々出てきますが、実はダイエット効果はそれほど高くないものの、便秘を伴ってむくみが起きているという方には効果があることが多いです。

最後の当帰芍薬散は、体力が少なく、冷え性や貧血の傾向もあって、全体的にむくんでいるというときに効果が高いため、女性の方には特に便利ですので、試してみるのも良いかと思います。

この記事を書いた人

吉田 聡

吉田 聡

薬局・なくすりーな薬局長
公益社団法人日本薬剤師会、公益社団法人東京都薬剤師会、所属