Voicy更新しましたっ!
今回は実際に確認された、ワクチン接種後の死亡例についてのお話
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国内でワクチン接種後の60代の女性が死亡
今回もワクチンについてのお話ですが、先日3月1日に、60代の医療従事者の女性が亡くなった、との報道がありました。
2月26日にワクチンを打ってから数日後のことで、死因はくも膜下出血とされており、その他は特に基礎疾患は無く、高血圧や糖尿病の傾向はないとされています。
これについて、現在ワクチンとの因果関係を調査中で、詳しいことはまだ分かっていません。
今回はこの事例を中心に、ワクチンの副反応について今一度おさらいしていきたいと思います。
ワクチン接種後の死亡例
ワクチンを接種した後に死亡した例は、まず韓国で2名の方が報告されています。
こちらもワクチンとの因果関係は調査中で、詳しいことは今もわかっていませんが、年齢は50代と60代の方で、いずれもはっきりとした基礎疾患があった方、とされています。
もう一つがノルウェーの事例で、接種後2週間で亡くなった方が93人報告されています。
ノルウェーの例では、ワクチンとの因果関係が無いことが分かっています。
なぜかというと、死亡した93人の方の平均年齢は87歳と極めて高齢な上に、死因の割合を調べた時に、自然死で亡くなる割合とほぼ変わらず、特別ワクチンと関係があるような高い数字ではないため、因果関係が無いと認められました。
ワクチンの副反応でくも膜下出血が起こる?
そして、先日1日に確認された日本での死亡例ですが、この例だとくも膜下出血が起こった、という事になりますが、それとワクチンの副反応の関係は、限りなく低いと思います。
くも膜下出血とは、脳を保護する膜の間で出血が起こる、と言う症状です。
脳を保護する膜は3層になっており、硬膜、くも膜、軟膜の3つがあり、この真ん中のくも膜と軟膜の間で出血が起こるのが、くも膜下出血です。
これが起る原因の8割以上は、脳の血管にこぶが出来、風船のように膨らみます。いわゆる動脈瘤のことで、これが破裂して出血が起こる、と言うのが原因の大半です。
そして、脳の血管に動脈瘤が出来る原因は未だに解明されていません。
ただ、たばこや飲酒のような、血管に悪い影響が出るものを多くとっているとか、ストレスが重い方に出やすい傾向があります。
症状としては、頭の激しい痛みが主です。突然バットで重いきり殴られたような、明らかにおかしいレベルの痛みです。もしそうした痛みが自覚できた場合は、すぐに救急車を呼んでください。
これを踏まえて考えてみると、ワクチンを打つことでこぶができたとか、ワクチンを打ったことで、血管にこぶが破裂した、という事は考えにくく、因果関係は限りなく低い、と言えるのです。
アナフィラキシーショックの報告
ワクチンで重大な副反応と言えば、アナフィラキシーショックですが、簡単に言うと非常に重大な、命にかかわるようなアレルギー反応、の事です。
通常、現在のコミナティ筋注では、以前もお伝えしましたが発熱や倦怠感、軽い頭痛が主で、いわば軽い風邪のような症状が副反応として出ることが確認されています。
そうした症状は、多くの場合は長くても数日で回復しますが、ごくまれに蕁麻疹のようなアレルギー反応も、国内でいくつか報告されています。
ただし、重大な命にかかわるようなアレルギー反応、アナフィラキシーショックは起きておらず、その問題はないと判断されています。
アナフィラキシーショックのほとんどは、すぐに適切な処置をしたら回復する上に、起こるのは接種後30分以内の事が大半です。
また、covid-19に限らず、予防接種の会場では、アナフィラキシーショックに対処できるお薬や人員を用意しています。
接種後30分ほどは会場内にとどまる、という事は何度もお伝えしていると思いますが、こうした事態のために、その処置が必要なのです。
血管迷走神経反射
最後に、副反応では無いですが、血管迷走神経反射というものがあります。
注射や点滴を、もの凄く怖がってしまって、全身が高い緊張状態になっているところで、注射の強い刺激が加わると、それによって急激に血圧が下がって失神することがあります。
これはcovid-19のワクチンに関わらず、注射や点滴の際に全般的に起こりうることですが、今後こうしたことももしかしたら話題になるかもしれません。
日本での予防接種、集団接種の会場では、これへの対策も充分されています。
ワクチンや注射が苦手な人ももちろんいると思いますが、出来るだけ、必要以上に怖がり過ぎないで、自分と周りの人のみを守るためにも、出来れば打つようにするのが良いと思います。