Voicy更新しましたっ!
今回も前回に続いて、頂いたコメントから、割愛した遺伝についての部分も含めた、covid-19のワクチンについてのお話
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メッセンジャーRNAワクチンの誤解
今回は、前回の配信で頂いたコメントから、前回に収まらなかったメッセンジャーRNAワクチンの遺伝情報についてを中心にお話していきます。
まず頂いたコメントが、「今のコロナのワクチンは遺伝子組み換えワクチンと聞いています。遺伝子組み換え食品を連想して、良くない印象がありますがどうなのでしょうか。」と言った内容です。
前回の配信で、メッセンジャーRNAワクチン(mRNAワクチン)にはワクチンの遺伝情報を使う、と触れましたが、”遺伝”と聞くと色々不安がある方も多いと思います。
今回は以前触れなかった遺伝情報についてや、副反応についてもう少し詳しくまとめて行きたいと思います。
遺伝子組み換えワクチンは存在しない
まず始めに、遺伝子組み換えワクチンというものは、現在、世界中のどこにも存在しません。
まず、遺伝情報と言うのは、いわば設計図のようなものです。
遺伝情報がそのまま、全部入っているものを「DNA」一部だけ切り取ったものを「RNA」と言います。
そして遺伝子組み換えというのは、その遺伝情報全体に対して丸ごと変えることで、その人の体の一部を丸ごと変える、と言う形になります。
今回のこのワクチン、商品名で言うとコミナティ筋注、種類で言うとmRNAワクチンで言うと、細胞内にあるリボソームという、たんぱく質を生み出す場所があり、そこだけに働きかける仕組みです。
、遺伝子が組み変わる、DNAに影響が出るという事は一切ありません。
副反応のあれこれ
次に、接種が始まった現在、実際に日本でも副反応の報告が続々されています。
やはり、従来のと比べるとかなり多くあるようです。
中でも特に多いのが、打った場所が痛い、というものです。割合で言うと84.3%であるようです。
注射なので、痛いのは当然ですが、このコミナティ筋注は名前の通り筋肉注射という種類になります。
ですので、一般的な皮下注射よりは痛みが強いとは思いますが、凄まじいほどの強烈な痛み、と言うレベルまではありません。
また打ったあと、ジーンとした痛みがあるのも、インフルエンザの予防接種で残る程度のものです。
注射が苦手な方もいるかと思いますが、痛みに関しては仕方ないレベルと思っていただければと思います。
その他で目立った副作用だと、倦怠感が62.9%、頭痛が55.1%、筋肉痛が37.9%、悪寒が32.4%です。
接種後30分はその場で待機するように指示されており、また万が一起きた場合、長くても数日で完全に引きます。
感染して重症化するリスクと、副反応が出るリスクを考える
ワクチンについての回では、何度も重ねてお話していますが、covid-19に感染したときの事を考えると、こうした軽度な副反応で済むのであれば、このワクチンは出来るだけ打った方が良いと言えます。
例えば、感染してしまい重症化すると、そもそも命にかかわる厳しい状況になる上に、後遺症の報告も実際に様々あります。
そのリスクを、きわめて大幅に軽減できるというのが、このワクチンです。
長くても数日で引く軽い症状と、その感染時の重症化のリスクとを比べたら、やはり打った方が良いと思います。
自分の身の周りの人を守るためでもある
そしてこちらも以前の配信に重なりますが、ワクチンは体質的に、また年齢的に完全に打てないという方も存在します。
例えば家に赤ちゃんのような、小さいお子さんはこのワクチンは打てませんので、家にそういうお子さんが居る方は、感染対策の一つとして非常に有効です。
ワクチンを打つことで、結果的に打てない人へ感染させることを防げます。これが集団免疫です。
ただし、このワクチンを打ったからと言って、完全に感染しなくなるという事はありません。
こちらも前に、免疫について触れた回に繋がりますが、簡単に言うとcovid-19のウイルスに対して、体の中に免疫反応が生まれ、入った瞬間に攻撃ができるようになり、結果的に体内で感染が広がるのを防げる、という事です。
その結果、ウイルスが体内に入りこんで感染しても重症化する可能性を下げるとか、PCR検査で反応が出ないレベルまで弱体化できる、と言うのがワクチンです。
ワクチンを打つことで、ウイルスが完全に体内に入らなくなる、確実にシャットアウト出来るということはありませんので、感染対策はこれからも引き続き必要になります。