Voicy更新しましたっ!
今回は、まだまだ安心できないcovid-19のワクチンや抗体にまつわるお話
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抗体・ワクチンのあれこれ
今回は、以前触れられなかった抗体やワクチンのあれこれについて、現在分かっていることを中心にまとめて行きます。
横浜市立大学の抗体に関する研究
まず最初に、つい先日横浜市立大学から発表されたのが、抗体に関する研究です。
covid-19に感染したことがある、日本人の方を採血して、半年後にどれほど抗体が残っているかを調べたところ、98%の方に抗体があった、というものです。
サンプルは376人分で、その内訳は無症状もしくは軽症の方では97%、重症から回復した患者さんは全員、抗体が残っている、とされています。
さらに詳しい内訳は、強い抗体を持っている方は、無症状もしくは軽症の方で31%、中等症は44%、重症者は73%の方が持っていた、となっていて、重症から回復された方のうち73%は普通のよりも強い抗体を持つ、ということになります。
これはいずれも感染から半年のことで、1年後にどうなるかはまだ確かではないため、このまま追跡して研究をしていくようです。
また、重症者については特にサンプルが少なく、376人のうち無症状もしくは軽症者は270人となっているため、重症の場合は必ず抗体ができる、とは現段階では一概には言えません。
さらに言うと、採血自体は600人以上の方にしていますが、現在解析できたのが376人ということで、これからまだ解析が進むと思われます。
これまでは海外のデータや研究結果が主でしたが、日本の大学で日本人の方のデータが出てきたのは貴重で、特に抗体に関する解析結果はこれが日本初と言えるので、とても明るいニュースです。
再び感染するケースは?
抗体と言えば、少し前に話題になった、以前感染したのにもう一度感染したと言うケースがあると思います。
その場合は今回の実験で言うと、無症状・軽症者のうち、抗体ができていなかった3%の方が当たってしまったと考えられますが、実はそうとも言い切れない部分があります。
先述で、抗体が確認された人と、強い抗体が確認された人のデータには差があったと思います。
無症状・軽症の場合だと、抗体を持っていた人は97%ですが、強い抗体を持っていた人は31%と、3分の1程度になっています。
これで分かることは、抗体が確認できたとしても、感染を防げるほどの強さの抗体がどれぐらいなのか、どういうものなのかはまだまだ研究の余地がある、という事です。
これは当然、他国でも様々研究がされていて、結果も最近ではいくつも上がって来ています。
例えば中国やイギリスでは2か月で抗体が減っていったという報告がされていますが、具体的にどのように減ったのか、抗体の数が減ったとしても少しでも残っていれば感染が防げるのか、と言ったことは不確かです。
もっと言うと、この中国やイギリスの発表の逆の事が、アメリカでは発表されていて、重症者は感染してから75日後は抗体の数が変わっておらず、軽症中等症の人の抗体は5か月間強さを持続していた、としています。
新しいウイルスで、まだまだあいまいな部分がとても多く、研究が現在進行形で続いている最中にあるのです。
ワクチンで作る抗体は?
そしてつい先日もお話した、ワクチンの件ですが、簡単におさらいすると体内に弱いウイルスを入れて抗体を作って対策していく、と言うのがワクチンの仕組みです。
一般的には接種してからおよそ3か月の間、95%予防効果が得られるというもので、もしcovid-19の抗体が半年ほどできるのであれば、同じようにワクチンの効果も半年ほどは持つ可能性が高いです。
しかし、ワクチンについても、実際に感染して体内で生まれた抗体と、ワクチンで摂取した抗体とで、どれほどの強さになるのかは、確かなことはまだ分かっていません。
以前お話したことの繰り返しになりますが、ワクチンは10年ほどかけて開発するのが基本ですが、今回は急を要する事態ですので、単純計算で10分の1の時間で開発、試験、流通までする必要があります。
なので、どれだけの有効性があるのか、どれほど持続期間があるのか、まだ不確かなことがたくさんあると考えた方が自然です。
1回かかったり、ワクチンを打ったりしても、抗体ができたと思って気を抜くこと無く、これまで通り感染対策を忘れないようにしてください。