Voicy更新しましたっ!
今回は、covid-19が中国で落ち着き始めている、という報道について
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3月3日に、中国で「covid-19の治療ガイドライン」が発表
今回もcovid-19についてですが、最近の報道で見かけて思うのが「中国国内でcovid-19が落ち着き始めている」ことです。
例えば、最初に発生したとされている武漢で封鎖が解除になったり、中国国内での治療についての論文が発表されるなど、治療に大きく前進する材料がいくつか見られました。
今回はこの、中国国内での状況、治療について分かったことをいくつかまとめて行きます。
漢方による治療
治療についての論文とは、中国で発表された「covid-19の治療ガイドライン」を、金沢大学の小川先生が日本語に翻訳、アレンジして寄稿したものです。
あくまでも、中国国内で発表されたものがベースとなっている論文ですので、エビデンスとして確実とは言い切れず、日本やそのほかの国で有効な治療法とは断定できませんので、注意してください。
それにあるものをまとめて行くと、まず無症状感染の場合はやはり、今世界中で言われているように、「手洗い・手指の消毒」と「マスクをすること」が大切です。
また、前回のたばこの部分でも触れたように、そもそもの免疫力を高めることでも症状が出にくくなるとか、例え体内にウイルスが入っても、体内から無くすことを早められる可能性はあります。
そこで、漢方薬に「補中益気湯(ほちゅうえっきとう)」と「十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)」というものがあります。
とてもおすすめな漢方です。
例えば、covid-19の陽性反応が出てしまったものの症状が無く、否が応でも家で安静にする必要がある、と言ったときに使うと、免疫力が強化されるので症状が出るのを抑えられるうえ、気持ち的にも落ち着いて、治療にしっかりと向かえるはずです。
軽症の場合の漢方
次に無症状ではなく、軽い症状の場合、軽い息苦しさを感じるとか、最近有名な、嗅覚や味覚が鈍くなってきて食べ物の味がしない、と言ったような症状があると思います。
ガイドラインでは、そう言った症状ごとに、効果的な漢方がまとめられています。
まず、胃腸の調子の悪さも同時に感じる時には「藿香正気散(かっこうしょうきさん)」が有効とされています。
この漢方は日本では販売されていませんが、「香蘇散(こうそさん)」と「平胃散(へいいさん)」の二つを同時に飲むと、藿香正気散と同じ効果が得られます。
次に発熱ですが、発熱だけで悪寒は無く、何となく熱っぽいだけという時には「黄連解毒湯(おうれんげどくとう)」、「清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)」、「荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)」が効果的で、これらは全て日本国内で市販されている漢方薬になります。
逆に、悪寒も感じる辛い熱の場合は、以前何度か触れたように葛根湯(かっこんとう)が、高熱で汗が出ない場合は麻黄湯(まおうとう)」がおすすめです。
また、高齢者の方や、熱よりもだるさが強くて体が動かしにくい場合、体力が急激に低くて熱も上手く出ないという時は、「麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)」が便利です。
普通症の場合
そこから進んだ、息苦しさや重い咳などの症状がはっきりと出ていて、CTでも確実に肺炎が確認できるという場合の漢方も記されています。
まず、熱があって痰もしきりに出て、胃腸の調子も悪い、この3つすべての症状がある時は、「麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)」「参蘇飲(じんそいん)」「平胃散(へいいさん)」の3つを併せて飲む、と効果があるとされています。
そして、熱が出て痰も多いけど、胃腸は特に大丈夫という時は、「越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう)」と麻黄湯の二つを一緒に飲んでみてください。
熱はそれほど高くない微熱ほど、咳も出るけど痰はそれほどでもない時は、「荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)」「半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)」の二つを合わせて飲んでみてください。
さらに、重い咳、息苦しさに加えて、胃腸の調子の悪さも凄く感じるという時は、「柴苓湯(さいれいとう)」と「平胃散(へいいさん)」の二つを合わせる、とされています。
中国では、初期治療に漢方が用いられている
主に漢方治療のガイドラインですが、実は中国では実際に初期の治療に、こうした漢方が用いられています。
さらに、軽症から重症の場合まであらゆる場面で使われる漢方もあります。
例えば清肺解毒湯(せいはいげどくとう)という、これも日本では売られていない漢方があり、麻杏甘石湯と胃苓湯(いれいとう)と「小柴胡湯加桔梗石膏(しょうさいことうかききょうせっこう)」の3つを飲むことで、清肺解毒湯と同じ効果が得られます。
清肺解毒湯は人工呼吸器を使うような重篤なケースでも、補佐的にですが用いられているようです。
現状では分からないこともたくさんあるので、確実に効果があるとは断言できませんが、中国からこうしたガイドラインが公式に発表されているのです。
薬剤師がいて零売をしている、漢方に強いお店であれば、漢方薬は日本でも購入できます。
もし興味があれば、試してみてはどうでしょうか。