Voicy更新しましたっ!
今回は、正しい歯磨きの話。
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歯磨きの仕方に理由が
よく歯磨きは食後に必ずして虫歯を防ぐとか、1日3回しなかったら虫歯になる、などと言われていると思いますが、実はそれはあまり根拠がありません。
虫歯になる人、なりにくい人がいる理由は、磨く回数よりも磨き方にあります。
今回は歯磨きについて、少しご紹介していきます。
2日に1回の歯磨きでも歯肉炎にならないというデータも
かなり古い研究ですが、1977年にある研究がありました。
1日2回歯磨きした人、そして2日に1回、3日に1回、4日に1回の歯磨きをした人で、それぞれデータを取りました。
すると、この中で歯肉炎にならなかったのは1日2回歯磨きした人と、2日に1回歯磨きした人だったのです。
さらに、歯肉炎がある人を集めて同様の回数歯磨きをしたところ、同じくこの両者が、歯肉炎を治したのです。
これによって、2日に1回での歯磨きでも、歯肉炎にはならない、ということが分かります。これはもちろん裏付けもあって、歯石ができるのは48時間ごとというのはすでに確証済みです。
しかし一方で、この研究は、専門家がきちんと磨けているかどうかを厳しくチェックして、全員OKが出ている状態です。
毎日、歯医者さんのような専門家によるチェックは受けられないので、現実的なところで1日2回とか、毎日3食のご飯の後に磨く、という流れになったと考えられます。
歯磨きは食べかすを落とすこと
話が少しそれましたが、歯磨きというものは「食事による食べかす・汚れを落とすこと」です。つまり歯をきれいにすることが主な目的ではないということです。
歯の汚れは歯の表面よりも、歯と歯の間、歯茎の間などです。
よく歯科衛生士さんや歯医者さんは「歯を磨くのよりも歯茎のあたりを磨くようにすると良い」というようなことを言うと思います。
これは歯と歯茎の間に歯周ポケットというものがあり、そこに多かれ少なかれ食べ物が入ります。これが歯の汚れとなりますが、これはブラッシングしなければとれないのです。
良い磨き方としては、歯磨き粉は研磨剤を使わないものを、そして食後30分経ってから磨く、ことが挙げられます。
歯磨き粉は研磨剤が無いもの、磨くタイミングは食後30分経ってから
まず使う歯磨き粉ですが、研磨剤が無いものを使ってください。
研磨剤はどうしても、泡立たない歯磨き粉を使って、歯ブラシを水に濡らさないで磨くようにしてください。
歯ブラシを水に濡らさないで磨くと、しっかりと磨けたか分かりますが、濡らしてから磨いてしまうと口の中がさっぱりするので、磨けたかどうかわかりにくい、ということがあります。
もう一つ、歯磨きをするタイミングですが、これは食後最低30分経ってから磨いてください。
食べ物は基本的に酸性のものが多く、そのせいである意味歯の表面が溶けるような、柔らかい状態になっています。なので、食後すぐに磨いてしまうと傷つきやすく、また雑菌も入りやすく虫歯のリスクが高くなります。
しかし、しばらく経つと再石灰化という現象によって固くなり、再び元に戻ります。これが大体食後30分ぐらいなので、再石灰化が済んでから磨くようにしてください。
磨けたかどうかの確認は、舌で少し触ってみて、ざらざらとしたらまだ汚れがついている証拠で、逆にざらざらとした感触が無いつるつるの状態であれば、きれいな状態です。
もしこの状態がいまいちよくわからない場合は、歯医者さんで磨いてもらって、その感触を覚えておいてください。
電動歯ブラシはもちろん便利
最後に、使う歯ブラシに、電動歯ブラシというものがあると思います。これは正直自分もずっと使っています。
電動歯ブラシはとっても良いものですが、必ず説明書を見て正しい使い方をしてください。例えば電動歯ブラシを使う場合は、絶対に力を入れないでください。
たまにモーターによる振動に合わせて、普通に磨くようにごしごしと手を動かす方がいますが、これは意味がないうえに歯を傷つける原因になります。
自分では動かさないで、弱い力で歯にあてて、ゆっくりと一筆書きのように滑らせて行くのが、正しい使い方です。
磨く時間は、長くても2分以内に一回りする感じで大丈夫です。また歯磨き粉は前述のように研磨剤が無いものがおすすめです。
次回も歯磨きに関連して、歯のケアについてお話していきたいと思います。