歯のケアはに必要なものはどうなの?#262

Voicy更新しましたっ!

今回は、歯のメンテナンスの話。

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歯磨きの時に使うもの

前回は歯磨きの仕方などについてですが、今回は主に歯磨き粉についてご紹介していきます。

歯磨き以外の歯のケア、なども含めてお話していきます。

歯を白くしたいときはホワイトニング効果がある歯磨き剤を

前回、研磨剤入りのものは歯に傷がつくため避ける、というようなお話をしましたが、どうしても歯が白くないとだめ、接客業などでできるだけ歯の白さを維持する必要がある、という方もいると思います。

その時は「ホワイトニング」効果がある歯磨き剤を使ってください。

ただし、食後30分経ってからに磨くということは注意してください。

研磨剤が入っているものは、どうしても普段から歯を白くしておく必要がある、時に使うようにしてください。

食後すぐに口の中をさっぱりしたいときは洗口液

さらにこれに関連して、食後すぐにお客様と話す必要があるとか、どうしても口の中をきれいにしたいという時は、歯磨きをするのではなく洗口液を使ってください。

洗口液とは市販のものではモンダミンなどが代表で、こうしたものを使って口をすすいでください。

ただ洗口液は歯を磨く代わりにはならないため、必ず寝る前などには歯磨きをして、歯周ポケットなどにある歯の汚れを落としてください。

泡立たない、ジェルタイプ、粘度の高い歯磨き粉

前回少しだけ、泡立たない歯磨き粉を使った方が良いとご紹介しましたが、泡立たないものとは具体的にはジェルタイプとか、粘度の高いものです。

なぜこれらが良いかと言うと、歯茎と歯の間を磨いた方が良いとお伝えしましたが、歯ブラシで強くこすってしまったら、歯茎に傷がついて出血することがあります。

そこで粘度の高いものなどを使えば、ちょうどいいマッサージのようになるうえ、汚れもくまなく取れていくので、とっても便利です。

もし虫歯、歯周病、歯槽膿漏など歯のトラブルが起きてしまったら

前回も含めて、ここまでお話した歯磨きは、ほぼ虫歯や歯周病と言ったトラブルを予防するための事です。

もし虫歯や歯周病、歯槽膿漏と言ったものになってしまった場合は、もちろん歯医者さんに行くのが一番なので、放っておかないで早めに行ってください

ただ、もしかしたら何かあるかも、というようなときは薬用のものか、医薬品の歯磨き粉を使ってください。

中でも、アセスというものは医薬品の歯磨き粉で、歯周病や歯槽膿漏に効果があると認められています。

わずかに出血しているとか、歯茎が弱っている感じがするという時は使ってみてください。市販されているのでドラックストアで売っています。

そこまでじゃないけどしっかりと医薬品と違うのは、予防効果に根拠があるかないかという点です。

薬用のものは、殺菌成分や歯に良い成分が含まれていることは確かですが、それが病気に対して効果があるかは分からない、というものです。

もう一点、薬用のものは殺菌作用があるものが多いですが、その分普通のものよりも刺激が強いということがあります。なので使う場合は強くこすりすぎないなど、充分に注意して使うようにしてください。

歯磨き以外で歯のケアをする

最後に歯磨き以外での歯のケアについてですが、「キシリトール」という言葉を聞いたことがあると思います。

キシリトールとは甘味料の一つで、キシリトールを摂取すると、虫歯が作りづらくなると言う効果、そして歯の再生を助けてくれる効果があります。これはヨーロッパ圏で実際に研究結果が出ています。

食事などで取れる「糖分」とは、歯垢と一緒になると酸になります。この酸によって歯のエナメル質を溶かしていきますが、キシリトールは歯垢と一緒になっても酸にならない、と言う特徴があります。

また、キシリトールは唾液を出しやすくる特徴があります。

唾液は酸を中和する成分でできている上、前回も触れた再石灰化を助ける働きもあります。

これらの効果があることから、「食後にはキシリトールガム」ということが言われていたのです。

ただし、研究は現在でも続けられていますが、最近では昔の研究の仕方に問題があるとも言われており、さらにキシリトールの効果はかなり長期的に見てわかる効果、とも言われています。

前述のような効果があることは確かですが、実際にそれが役立つほどなのかということはまだ研究段階なので、過信しないでください。

この記事を書いた人

吉田 聡

吉田 聡

薬局・なくすりーな薬局長
公益社団法人日本薬剤師会、公益社団法人東京都薬剤師会、所属