心筋梗塞になる前に!心臓カテーテル検査って何?#859

心臓カテーテル検査を受けることに

先日、水曜日の配信をお休みしましたが、そのときに実は大学病院に行き、心臓カテーテル検査を受けることを決めていました。

大学病院は、大人になってからは初めて行きました。

今回は、この心臓カテーテル検査について、経験からお話ししていきたいと思います。

心臓カテーテル検査とは

心臓カテーテル検査とは、細い管(カテーテル)を血管から心臓まで通し、心臓や冠動脈の状態を詳しく調べる検査のことです。

心臓カテーテル検査によって、狭心症や心筋梗塞のリスクが把握出来たり、すでにそうした病を抱えている方は検査によって具体的な診断や今後の治療方針を決定するのに役立ちます。

カテーテルを使うことで、血管に造影剤を注入して血管の形状を確認するとか、心臓が起こす圧力の測定なども可能です。

方法としては、手首や太ももの血管から心臓に向けてカテーテルを挿入していきます。

麻酔は局所麻酔で、痛みは少ないです。検査時間は1、2時間程度で場合によっては日帰りも可能ですが、基本的には事前検査があり、検査予後も見る必要があるため、3泊4日程度は必要になることが多いです。

また、必要に応じて治療をその場で行うことも可能で、例えばバルーンで血管を広げたり、ステントという金属の網を設置して血管を確保する治療も、カテーテルを通した際に同時に行えます。

もちろん病の種類や様子などよっても変わりますが、検査と治療が一度で済む可能性があるのも、心臓カテーテル検査の大きな特徴です。

心臓カテーテル検査は日本では年間数十万件ほどは行われており、主に心筋梗塞の早期診断に使われています。

例えば少しずつ胸の痛みが強くなってきたとか、以前よりも息切れが早く、激しくなってきたなどの場合は心筋梗塞の疑いがあります。

自分のケースだと、先日心臓のCTとMRIによって血管が狭くなっていることが分かり、それを受けてのカテーテル検査となりました。

安全性とリスクについて

心臓カテーテル検査は、一般的には安全性が高い検査ですが、リスクが全くないというわけではありません。

カテーテルを通していくため、血管が傷ついたり、雑菌により何らかの感染症が起こる可能性や、造影剤によるアレルギー反応が起こったり、腎臓へ負担がかかることもあります。

また、カテーテル検査によって出血や不整脈が起こる場合もありますが、極めて稀です。心臓カテーテル検査による死亡リスクも、現在では1000人に一人以下の割合とされています。

検査後の安静にして、きちんとチェックしていれば、合併症のリスクは最小限に抑えられます。

ちなみに心臓カテーテル検査以外だと、心臓CT、MRI、エコーによる検査があります。これらの検査では、主に動脈硬化の具合が分かります。

自分の場合は遺伝によってコレステロール値が高めに出るほうで、動脈硬化が進みやすく、自分が検査した時点では心臓の血管が75%閉塞していると言われました。

詰まっているかどうかで言うと非常に詰まっている状態で、さらにその箇所が1つではなく34か所もあり、そのうち一つは90%狭窄の疑いもあるとされました。

そして今年の1月時点での再検査では、動脈硬化がさらにその時点から進行してしまい、心臓カテーテル検査に踏み切りました。

普段から健康に気を付けた生活習慣を

最後に心臓病予防についてですが、やはりまずは動脈硬化を防ぐように、生活習慣を改善していくのが鍵となります。

食生活では塩分や脂質の摂取を控えたバランスの良い食事を心がけて、運動は激しい運動だと逆に心臓に負担がかかりますので、ウォーキングのような軽い運動から始めてください。

またタバコは心臓や血管にとって極めて大きなダメージとなりますので、禁煙は非常に重要です。

もしすでに高血圧でお悩みの場合は、血圧やコレステロールをコントロールするお薬を使っていることもあるかと思いますが、すでに症状が心配になっている場合は、早めに循環器のお医者さんへ相談してみてください。

特に心臓MRIやCTの検査は、循環器科の病院でも出来るところが限られており、通常の病院では紹介が難しい面もありますので、早めに相談してつないでもらうのがベストです。

この記事を書いた人

吉田 聡

吉田 聡

相談されたい薬剤師
公益社団法人日本薬剤師会、公益社団法人東京都薬剤師会、所属