CT検査・MRI検査とは
先日、いくつかの種類の精密検査を受けてきました。
先週は心臓のCTと超音波検査、そして来週は脳のMRI検査と腹部エコーと、さらに心臓のMRI検査も受けることになりました。
レントゲンやCT、MRI検査については593回でもまとめていますが、今回は自分の経験も踏まえて、今一度ご紹介していきたいと思います。
CT検査とは
CT検査とは、正式にはコンピューター断層撮影(Computed Tomography)の略称です。
文字通り断層のように、輪切りで写真を撮って、異常を見つけるという仕組みです。
機械の構造としてはMRIと似ていますが、中身は全く違い、CTのほうはレントゲンのようにX線を利用しての撮影になります。
ですので、得意分野としては骨や臓器の検査に強く、胃や脾臓、膀胱を見ることも可能です。
さらに、一般的な立って行うレントゲン検査のように、肺や心臓を見ることも出来ます。
X線による検査ですので、細かい部分は見えないこともありますが、例えば脳内で損傷が起きているとか、がんの進行具合、大きさの進み方といったものを把握するには非常に便利な検査方法になります。
MRI検査とは
次のMRI検査ですが、これは正式には核磁気共鳴画像法(Magnetic Resonance Imaging)と言います。
これはX戦ではなく、磁力を使って体内の画像を撮影するというもので、X線は使わないためCT検査よりも安全という特徴があります。
MRIと言うと脳の検査で使うイメージが強いと思いますが、脳や神経系統以外にも、筋肉や関節、血管の確認にも便利で、また腫瘍の細かな様子を把握する場合にも効果的です。
MRIはCTよりも非常に高い解像度があるのが特徴で、より精細な診断が出来るのがメリットです。
しかしその分、1回の検査はCTよりも時間がかかることが多いという点があります。
CT検査は、1回で数分から長くても30分程度で終了しますが、MRIは性能の良いもので脳だけの場合だと、15分ほどで終わることもありますが、通常のだと1時間ほどかかることもあり、その間は大きな音が鳴る機械の中で待ち続ける必要があります。
これは、CT検査はいわばスナップ写真のような、れっきとした写真撮影に近い仕組みですので所要時間も短いですが、MRIは機械を使って体内の様子を書き上げるような仕組みですので、1回の検査にかかる時間が長くなっているのです。
ですので当然、コストとしてもMRIのほうが高く、また磁場を使うため、ペースメーカーを使用している方や歯に金属製のインプラントを入れている方はMRI検査が出来ないという特徴もあります。
造影剤について
最後に、CTでもMRIでも、造影剤を使用して検査をします。
これは文字通り影を作るもので、場合によっては造影剤を使わずに検査をすることもありますが、コントラストを強調することで、より正確に、わかりやすい結果を出すために用います。
具体的には、CT検査ではヨード造影剤、MRIではガドリニウム造影剤というものを使います。
どちらの場合もアレルギーを起こす可能性があり、ヨード造影剤の場合はおよそ3%ほど、ガドリニウム造影剤の場合は1%ほどの確率で起きるとされています。
症状はかゆみや蕁麻疹といったもので、重篤なものはまず起きませんが、腎臓が悪い方はアレルギー反応が起きやすいとされているため注意が必要です。
ちなみに万が一アレルギー反応、副作用が起きた場合でも、医療機関内でバックアップ体制はきちんとできているので、その点については安心して頂ければと思います。