薬を飲んでから起きる体の不調
先日のコメントにて、薬をたくさん飲んでいる場合は、薬の副作用をどのように調べるのか、といったものをいただきました。
持病などによって、お薬をいくつも同時に服用することもありますが、その際に起きた副作用はどのように調べるのか、よく考えると難しいと思います。
簡単に結論を言うと、一つ一つのお薬の説明書を読むのではなく、起きた症状と時期から、可能性の高い薬を見つけ出す、ということをします。
今回はこの質問から、お薬の副作用というものについて今一度まとめて行きます。
薬の副作用とは
まず薬の副作用についてですが、大前提として、「薬を飲んだから必ず起きるもの」ではなく、体質や体調、飲み合わせなどさまざまな要因が重なって現れるものです。
そのため、副作用と思われる症状が出た時は、どんな症状がいつから出たのか込んでいくのが基本になります。
副作用は大まかに3種類に分けられ、例えば血圧の降圧薬を飲んだときに、血圧が明らかに下がりすぎるようなそのお薬の作用の延長線上で起こる副作用、発疹やかゆみなどのアレルギーのような症状が起こる副作用、そして肝機能障害や腎機能低下のような、そのお薬を長期間飲み続けることで肝臓や腎臓に負担がかかることで起こる副作用の3つがあります。
この3つを基本として、その上で説明書を見たり、直近の検査値などを見て推測していきます。
副作用を疑う4つのポイント
副作用を疑う際に4つのポイントがあります。
まず1つ目は、「その症状がいつから出たのか」という時系列についてです。そのお薬を飲み始めてすぐなのか、数週間後なのか、何年も飲んだ後なのかによって、疑う副作用の種類が変わってきます。
2つ目は、その前に薬が増えたり変わったりしていないか、という点です。新しく処方された薬だけでなく、市販薬、サプリメント、漢方、健康食品なども重要な手がかりになります。
3つ目は、その症状でよく疑われる薬を飲んでいるか、ということで、前項の例で挙げたような眠気なら抗ヒスタミン薬や睡眠薬、むくみなら一部の降圧薬など、症状と薬の組み合わせにはある程度の傾向があります。
そして最後に、薬以外の原因がないかを確認することです。
例えば体のだるさでも、単なる睡眠不足や貧血、糖尿病など、さまざまな原因が考えられるため、副作用に違いない、と決めつけず、他の可能性も含めて考えることが大切になります。
お薬の副作用が疑われるときは薬剤師に相談を
医療現場で副作用に最も気づきやすく、疑いやすい職種が薬剤師という存在です。
お医者さんや看護師さんももちろん、お薬の副作用については学んでいますが、まず第一には生活内での体調変化を疑います。
一方で薬剤師は日常的に、お薬の相互作用や副作用についての情報を専門的に扱っているため、この症状は薬の影響かもしれない、という視点を持ちやすいという特徴があります。
これは特に、複数の診療科からお薬が出ていて服用している場合や、処方されたお薬に加えて市販薬やサプリメントを飲んでいるというようなケースでは、薬剤師が全体を確認することで初めて見えてくる副作用もあります。
ただし、薬剤師ができるのは、副作用の可能性を見つけることであり、最終的な診断はお医者さんが患者さんの経過や検査結果を含めて総合的に判断します。
そのため、薬剤師からお医者さんへ、この薬による副作用の可能性があります、と情報共有することが、副作用の早期発見につながる大切な役割になるのです。
副作用を見つけやすくする伝え方を
最後に薬剤師への相談するポイントとしては、前項に重なりますがいつから症状が出たのか、そのお薬を飲み始めた時期、そしてお薬を飲んだ後どれくらいで症状が出るのか、といった時系列は原因を推測する上で大きなヒントになります。
例えば、お薬が変更されて処方されても、患者さんの家には以前の薬が余っていて自己判断でそれを飲んで、処方されたお薬を飲み始めた日は処方日からだいぶずれていた、というケースは意外と多いです。
また、30分や1時間で症状が変わってくるというときは、外作業のタイミングで脱水気味だったとか、睡眠不足で疲れと眠気が強かった、ということもあります。
そして処方の際にはやはり、お薬手帳やマイナンバーカードによる服薬情報も、飲み合わせや重複確認に役立ちますので、是非活用していただければと思います。
