Voicy更新しましたっ!
今回は去年に続いて今年も迎えた、マスク社会と猛暑、熱中症について
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今年も「マスク社会で」猛暑を迎える
今年も7月を迎えようとしており、ところどころではすでに30℃を超えている地域もあります。
今年も、マスク社会の中で、この猛暑を乗り越えなければならない季節になってきました。
医療健康ナビなくすりーなでは、熱中症については1年に1回はしっかりと触れておりますが、321回あたりでは特に詳しくお伝えしておりますので、もしよかったらそちらも併せてご覧いただければ幸いです。
毎年、老若男女問わず、充分に対策をしていきたいのが、夏の熱中症と食中毒ですので、是非、今のうちにおさらいしていきましょう。
熱中症の重症度
熱中症は大きく分けて3段階に分けられます。
最も軽い1度が、酷い暑さによるめまいや立ちくらみ、足のこむら返りのような軽いけいれんで、いわゆる熱けいれんと言い熱中症の初期の大きな特徴になります。
2度がだるさ、頭痛や吐き気で、これは正式に言うと熱疲労や熱疲弊と呼ばれることがあります。
最も重い3度が、意識がはっきりせず、呼びかけに答えられない状態、完全に倒れてしまうような状態です。
自分の実体験では、1度から2度の間ぐらいの熱中症を経験したことがあります。
以前ディズニーランドに行ったときに、自分ではっきりわかるぐらいのめまい、立ちくらみのような事が起きて、危ないと思ってすぐに水分補給をして、涼しい場所で休んだところ治った、という事があります。
症状から見て、熱中症だと思わないと、どんどん悪化していきますので、早めに気付いて対処することが大切です。
熱中症だと感じたら
熱中症かもと思ったら、まずはすぐに日陰や涼しい場所、クーラーの効いたお店の中に避難して安静にしてください。
お水はOS-1のような経口補水液の方が良いですが、軽い場合はスポーツドリンクや普通の水道水やミネラルウォーターでも大丈夫です。
冷やすのは首筋やわきの下、鼠径部のあたりなど、血液の流れが多いところを冷やすと熱が効率よく下がって行きますのでおすすめです。もちろん、風にあたるのも手です。
ただし、これらの処置はあくまでも、前項の1度の段階で、2度3度になると病院に行かないと危険です。
2度3度を見分けるのは難しい部分もありますが、自力で動けて、これは危ないと自覚している場合は、自分でそのまま、病院に連絡して行ってください。
もし万が一動けない場合は救急車を呼ぶか、近くの人に助けを求めて救急車を呼んでもらってください。
マスクをしているかどうかで、熱中症になりやすいかどうかが変わる?
以前、420回の配信で、マスクをしていると頭部に熱がこもってしまい熱中症になりやすい、と言った話をしましたが、最近このことを否定するデータが出始めています。
どういうものかというと、マスクをしている状態としていない状態とで、体の様々な部位の体温を比べて測ったものがあります。
マスクをしている状態では、確かに口の周りの温度は非常に上がりますが、熱中症の原因となる体の中の体温、深部体温は、マスクをしていても、0.02℃しか上がらなかったのです。
熱中症は、深部体温が1度上がるとリスクが上がり、危険になっていきますが、マスクをしているのとしていないのとで0.02℃ほどしか変わらないのであれば、熱中症のリスクはほぼ関係ない、ということです。
また、マスクをして運動した場合と、マスクをしないで運動した場合とで、どちらも30分の有酸素運動で、どちらも深部体温が0.6℃上昇しました。
つまり、マスクをしていてもしていなくても、同じ運動量で深部体温も同じ上昇量だったということです。
ただし、これらの実験データは、これからの日本の夏のように、外気温が30℃近いとか、湿度が高いといったところで測ったデータではありません。
後者の運動のデータにしても、実は室内で常温の中でのデータとされています。
これらのような条件が整えば、確かにこのような結果にはなるかもしれませんが、これからの猛暑の中、外において同じようなことをした場合、体温の上昇や息苦しさから、熱中症への影響が出ない可能性は無いとは言い切れない、と個人的には思います。
お子さんは呼吸困難にも注意
また熱中症とは少し異なりますが、去年からしばしば言われていますが、特にお子さんがマスクを着けたまま運動をするのは、呼吸困難を起こす恐れがあり、場合によってはそれによって命にかかわる事態になることもあります。
ですので、小さいお子さんはマスクをしないか、運動の時は必ず外す、といったように使い分けることが必要です。
夏場は大人であっても、激しい運動などの際には外したほうが安全かと思います。
今年も熱中症対策を入念に
熱中症予防については、321回で詳しくお話しておりますので、ぜひそちらもご覧いただければと思います。
前項にも少し重なりますが、まずは水分と塩分をこまめに補給することが大切です。
水分は普通のお水やスポーツドリンクに限らず、お茶でも大丈夫ですが、カフェインが入っていないものにしてください。
カフェインには利尿作用があるため、水分が尿として体外に排出されてしまいますので、緑コーヒー、コーラのようなカフェインが入っているものは、夏場の水分補給にはあまり適しません。
補給の目安としては、1回コップ1杯ほどの水分を、1日8回とるのがベストです。こまめに、回数を分けてとるのが非常に大切です。
特に、室内にいて汗をかいていない、のども特に乾いていないというときは、水分補給をおろそかにしがちですので、知らず知らずのうちに熱中症のリスクが高まっている状態にあります。
できるだけ、時間で決めて、とにかくこまめに補給しておくことが大切です。
そして外で運動をしたり、外仕事をして汗をかいている場合は、塩分やミネラルも同時に失っているため、スポーツドリンクがおすすめです。
ただ、運動はしていないけどとにかく汗をかいているという場合では、スポーツドリンクだと糖質が多いので若干不向きです。
そういう場合は、水と塩昆布や塩タブレットのような、水分を塩分だけをとるようにするとおすすめです。
またたまに無糖のスポーツドリンクも売っていますので、これを活用するのも一つです。
以前もお伝えしましたが、普段の水分補給に、経口補水液を使うことは難しいです。
経口補水液は、かなり激しく脱水していない状態、通常の状態では飲めないほど塩分と糖質が多いですので、熱中症の症状が出始めているときに緊急で飲むようにして、普段の水分補給は普通のお水やスポーツドリンクにしてください。