Voicy更新しましたっ!
今回はお盆の帰省にも絡んで、家庭内での感染対策のお話
健康情報を声で聞ける!
医療・健康ナビ なくすりーなはこちらから聞いてみて下さいね^^v
夜の街ではなく、家庭内での感染が急増
ここ数週間ほど、感染者数が全国的に急増しており、沖縄では受け入れ病床数がオーバーする事態にもなっています。
少し前に話題になったのが、いわゆる「夜の街クラスター」という繁華街の飲食店でのクラスターですが、ここ最近の傾向は「家庭内」での感染が多くなっています。
これからお盆を迎え、子供からお年寄りまで、大人数の家族が一堂に会するこの時期、お家の中で気を付けたいことをご紹介していきます。
家庭内感染でも同じ予防を
なぜ今になって家庭内での感染が増えているかと言うと、これは単純に言えば「二次感染」や「三次感染」が起きている、ということになります。
これは少し前の夜の街クラスターはもちろんのこと、病院や介護施設のような職場、飲食店、クラブハウスなど、最初に感染した「一次感染」の後、家に帰ってウイルスを持ち込んでしまい、家で暮らす家族にうつしてしまう、という事が起きている、と言えます。
当然ながら、家の中で突然ウイルスが発生することはありません。
何らかの経路によって、ウイルスがその家の中に入ってしまい、その家の中で暮らしている人にうつり、感染した可能性が高いのです。
これまでお伝えしたように、調理、食事の前後、トイレの後は手洗い、消毒、そして出来るだけ部屋を分けるなどで距離を取る、会話をするときはマスクをする、次亜塩素酸ナトリウムでドアノブやテーブルのような共用部を拭く、と言った基本的なことをこまめにやれば、問題ありません。
また例えば、単純に、感染リスクが高いと言われている飲食店、密なコミュニケーションになるお店には行かないとか、大人数での飲み会は避ける、というのも、家族を守るための感染予防として、非常に効果的です。
感染リスクの高い行動を避けて、感染リスクを下げることを進んでやることが、充分感染予防に繋がります。
このことを前提として、もう少し踏み込んで、家庭内で出来る対策についてお話していきます。
外から帰って来た時にやる事
前述したように、ウイルスが突然室内で発生することはありません。
外にいる間に体内に入って感染して、家に帰って来てしまったか、手指や衣服に飛沫がついていて、ウイルスが生きたまま室内に入ったかのどちらかです。
なので、例えば帰って来てすぐお風呂に入って体を洗う、衣服をすぐに洗濯物に集めて不必要に触らないようにして、きれいな衣服に着替える、という事も感染予防の一つになります。
潜伏期間の長さが問題
感染症と呼ばれる、他の大半の物であれば、上記の対策をしていればまず問題ありません。
しかし、covid-19では、何度かお伝えしているように「無症状感染」が非常に多くあります。
これは言い換えると「潜伏期間が長い」ということになります。
他の感染症であれば、潜伏期間中には感染力がほぼ無く、他の人に感染することはありません。
covid-19では症状が出る前、無症状感染の状態でも感染力が高く、他人にうつるという特徴があります。
武漢市のデータで、家庭内感染の44%は症状が出る前に感染が確認されています。つまり、症状が無くても、家庭内で日頃から入念に感染予防をしていかないと、感染を防ぐことが出来ないのです。
潜伏期間が長いがために、家庭内であってもマスクをして、他の家族にうつさないようにする、共用部をこまめに消毒をする、手洗いを徹底するという対策が必要になるのです。
反対に、万が一、家庭内の誰かが症状が出た場合、その後から家族間でマスクをつけるとか手洗い消毒から部屋の換気まで徹底したとしても、感染リスクは特に下がらず、変わらなかった、ということが分かっています。
予防のために、普段から家庭内でも全員がマスクをつけると言うのは、確かな効果があります。
とは言え、これらの対策を本当に毎日念入りにやるのか、と言うと実際には相当難しいです。
家という場所はリラックスできる空間ですので、予防のためにこれらを毎日徹底するのは、無理があります。
しかし、お年寄りの方や持病がある方のような、感染した場合重症化リスクが高いという方がいたり、その地域で家庭内感染が広がっている、と言うような場合には、こうした対策も行ってみてください。
感染を100%防ぐことは出来ない
そして、予防をどれだけ徹底していても、感染を100%防ぐことは出来ません。
感染力が強いことが実証されており、地域も日本全国各地で確認されている現在で、どれだけ気を付けていても感染することはあります。
ですので、まず当たり前のこととして、感染した方を家庭内で責めることはしないでください。
そして通常、家庭内で感染が分かるという事は、ほとんどの場合は何かしらの症状がある状態です。
職場など家庭外の場所で濃厚接触者となり、検査をしたところ陽性が出て、家族全員が無症状のまま感染が分かるケースもありますが、通常は何かの症状が出ていることが多いです。
症状が出ていて、感染者が分かる場合は、可能な限り部屋を分けるようにしてください。これはいわば、隔離ということになります。
これに併せて、可能な限りお世話をする人を一人に決めて、かかってしまう可能性がある人を減らす、ことをしてください。
マスクは感染者も含め、他の方も全員マスクをつけるようにしてください。
前述したように感染リスクは変わりませんが、無症状で検査をしていないのであれば、家庭内で会っても感染していない可能性もありますので、全く意味がなくなる、ということはありません。
その他は、こまめな手洗い、各部の消毒、1時間につき5分ほど部屋の換気をするなどですが、感染者の方のシーツや枕カバー、衣服を取り扱う時は、直接手で触れず、必ず手袋を使って、それで洗濯をしてきれいにします。
同時に、感染者の方の部屋から何らかのゴミが出た場合は、必ず密閉して捨てるようにしてください。エアロゾル感染の可能性があるので、わずかな飛沫も外に出ないようにするのが大切です。
可能な限り、これらのことをしてみると、家庭内感染のリスクを減らせられます。
まずは、最初にお伝えしたような、これまでも何度かご紹介している身の回りで出来る対策を意識して行うようにしましょう。