Voicy更新しましたっ!
今回は自分で気付きにくい「プール」「海」での熱中症のお話。
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気付きにくい「水遊び」での熱中症
今回も、前回に続いて頂いたコメントからのお話です。
「プールや海水浴でも上がると喉乾いてる事あります。そんなに汗かいてるわけでもないだろうにと思うんですが・・」とのことでした。
実は、プール遊びなどで水の中で遊んでいるときでも、汗として水分が抜けて行き、喉が渇くということです。
そして、これは言い換えると「熱中症」のリスクが上がるという事でもあります。
毎年ですが、夏場に思いっ切り水遊びをする方は、特に注意していってください。
汗が水に流れてしまう
小学校の時など、水泳の授業を受けた方は覚えている方も多いと思いますが、水泳はとっても疲れるものです。
陸上の運動と比べると、およそ1.5倍もの量の汗をかくとされています。
なぜかというと、実は「水の中だと汗が蒸発せず、体内の熱が下がらない」ためです。
汗は揮発熱と言い、蒸発する時に体の熱を奪って体温を下げる、という仕組みのために分泌されますが、水の中だと汗をかいても周りが水なため、蒸発されず、体の熱が逃げにくい、という状態になります。
すると、まだまだ熱が逃げず、汗の量が足りないと認識してしまい、より大量に汗をかこうとします。
水の中にいて体感しているよりも、体の熱は冷めにくいということです。思い切り水の中で遊んだ後、水から上がるとどっと疲れが襲ってくるのは、こうした働きがあるためです。
この働きがあるという事は、脱水症状になりやすいということであり、熱中症のリスクが高まるという事です。
プール・海水浴中の熱中症は頻繁に起こる
上記のことを考えると、そもそも水遊びは熱中症のリスクが高い上に、熱中症の初期症状に「手足の冷え」と「のどの渇き」があります。
水の中にいるとこれらには非常に気付きにくく、おかしいと思った時にはすでに大幅に進行していた、という事がよくあります。
水から上がったとき、急激に症状が出てきて倒れてしまい、重大な事態になることが頻繁にあるのです。
さらに、混んでいるときの海辺やプールは、そもそも水温が通常よりも高めで、ぬるく感じることがあると思います。
こうした時は余計に熱が逃げにくくなる上、汗もたくさんかくため、より危険な状態です。
人が多い真夏のプール、海水浴場は、熱中症のリスクと言う面ではかなり危険なところで、実際亡くなってしまう方もいます。
水の中にいる時はあまり気付きにくいですが、上がった時に一気におかしくなって、倒れてしまい、救急搬送されるという事が非常によくありますので、充分注意してください。
プール・海水浴場での熱中症対策
普段からできる、熱中症対策をして行くことが一番大切です。
まず、体感では脱水を感じにくくても、体は気付かないうちに脱水してしまう、ということを覚えておきましょう。
これを前提に活動する、ということがとても効果的な対策になります。
例えば時間を決めて水分を取る、喉が渇いていなくてもその時間が来たらお水を飲んで水分を補給する、というようなことは非常におすすめです。
また、プールや海に入る前にお水を飲んでおくのも手です。汗もかくので、出来ればスポーツドリンクを飲むとか、塩飴を一緒になめるなどでミネラルや塩分も補給しておくとより良いです。
さらに、万が一に備えてOS-1のような経口補水液を一つ持っておくことで、あっと思った時にすぐ飲めます。
例えば、万が一の時にすぐ買えるように近くのコンビニの場所を覚えておく、というのも便利だと思います。
それは万が一に備えて持っておく程度で、普段飲むものは普通のお水かスポーツドリンクにするのがおすすめです。
飲み物は冷たくしすぎない・アルコールでは水分補給にならない
そしてもう2点、飲み物に関連してお伝えしたいのが、出来ればですが飲み物は冷たくしすぎないことと、アルコールでは水分補給にならないということを覚えておいてください。
冷たい飲み物を飲むと少ない量で満足してしまって、水分不足を解消できていないということがあります。
とは言え、常温の水を飲むのも辛いと思いますので、運動後や汗をかいた後は、きちんと多めにお水を飲むことを忘れずに、意識するようにしましょう。
そしてもう一つ、暑くて喉乾いたからと言って、ビールとかチューハイをたらふく飲むのは、全く水分補給にならないので避けてください。
海でもそうですが、これからは特にキャンプとかで外でアルコールを飲む機会が増えてきます。
これまでも何度かお話しているように、アルコールは水分ではなく、逆にアルコールの分解のために体の水分を大量に使いますので、逆に水分不足になりやすいものです。
なので必ず、お酒と同量ぐらいのお水、スポーツドリンクを飲んで、水分補給をしながら飲みましょう。
特にお酒を飲んだ後で海に入るとか、運動をするのは前述のようなこともあって非常に危険ですので、必ず水分補給を忘れないでしてください。