Voicy更新しましたっ!
今回は春先から初夏にかけて流行る「溶連菌」について。
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溶連菌とは
溶連菌の感染症は、小学校入学前の時期、いわゆる「未就学児」の患者さんが多いという特徴があります。
今年は思ったよりもかなりのペースで流行っているように見えます。
もしお子さんがいる家庭でしたら、この溶連菌にも注意してみてください。
正式名で「溶血性連鎖球菌」
溶連菌とは、溶血性連鎖球菌の略称です。
この菌に感染して、のどの痛みや湿疹と言った症状が出ることを、溶連菌感染症と言います。
湿疹は足に小さい赤いものが出るとか、一番分かりやすいのがいちご舌という舌にいちごの種のような、ぼつぼつとしたものがはっきりと出てくる症状があります。
重症化すると高熱が出て寝込むことがありますが、この時鼻水や咳と言った症状がほぼ出ないという特徴があります。
このことを猩紅熱(しょうこうねつ)とも言い、喉の痛みと熱だけという症状であれば、溶連菌の可能性がある、となります。
また、大人の方であっても感染して症状が出ることはもちろんあります。菌ですので、免疫力が落ちているとき、ストレスや睡眠不足などで体調がすぐれない時に感染することはあります。
溶連菌の治療
溶連菌はまず検査をして、陽性か陰性かを確認します。陽性であれば感染しているということになり、治療をしていきます。
治療と言っても、抗菌薬を飲んでいくのですが、10日ほど飲み続けることが多いです。
抗菌薬で体内にある溶連菌を殺し切る必要があり、もし中途半端に体内に残ってしまうとリウマチ熱や急性糸球体腎炎という腎臓の病を引き起こす可能性があります。
この溶連菌でも、2日や3日ほど抗菌薬を飲むと症状が和らいで、すぐ治ったように思えますが、菌はまだ体内にあるので必ずお医者さんの指示通りに、薬を飲み切ってください。
病院さんによっては、溶連菌と診断されてから3、4週間後に尿検査をすることもあり、これで急性糸球体腎炎を起こしているかを確かめていきます。
ただ、細菌は抗菌薬も治療が早く効率も良いので、リウマチ熱や急性糸球体腎炎が起きることはあまりありません。ただ起きる可能性はありますので、必ず指示の通りに薬を飲み続けてください。
溶連菌の予防
こまめに手指を消毒する、お茶や水をこまめに飲む、うがいをするなどで喉を洗うといったことをしてください。
溶連菌そのものの感染力は確かに強いまですが、風邪の症状とは違って鼻水やくしゃみがほとんど出ないため、広まりづらいです。
ただ感染している状態で不意にくしゃみが出ることはあり、そういった時に感染することはもちろんありますので、溶連菌であるとわかったら感染拡大を防ぐためにマスクをする、というのは有効です。
また身の回りにすでに溶連菌にかかったという方がいるときに、少し喉が痛い、熱が出たという時は、溶連菌による可能性があるので、病院に行ってみてください。
ただし、感染していても症状が出ない「健康保菌者」という状態もあります。この場合は他者への感染力もほとんどないので、気にしなくて大丈夫です。
もし、お子さんが溶連菌にかかったとして、いつから登園、登校できるかと言うと、抗菌薬を飲み始めて24時間から48時間で、熱が下がって問題なく授業を受けられそうであれば、通って大丈夫です。
もちろん、薬はきちんと飲み続けてください。
まれに2日以上経っても熱が下がらない場合もあり、その時は通常の風邪を併発している可能性があるので、再度病院に行ってお医者さんに診てもらってください。