秋の花粉症の患者さんが急増
暑い日が長く、秋がなかなか来ないように思われた今年も、急に気温が下がり、秋の様相を呈しています。
特に実感するのが、目薬やアレルギーのお薬が多く出ることです。
これはやはり、今年も秋の花粉症シーズンが到来したのだと思います。
今回は今一度、秋の花粉症についてまとめて行きたいと思います。
原因不明の目のかゆみ、鼻水、くしゃみは花粉症の恐れが
秋の花粉症の認知度は低く、例えば目のかゆみや鼻水などの症状で、アレルギーのお薬を処方された患者さんで、「なんで起こったのかわからない」と仰る方が時折います。
春の花粉はスギやヒノキによるもので、5月前半か中旬頃まで続きますが、秋はヨモギやブタクサといった草の植物による花粉が飛び、それによる花粉症が起きることがあります。
実はもう一つ、イネ科の植物も、4月末から6月ごろに一度、そして秋口の収穫時期に再度飛びますので、それによる花粉症もあります。
いずれにしても、花粉によるアレルギー反応ですので、風邪とは違い、発熱の症状はほぼ無く、目のかゆみやくしゃみと言った症状が大半です。
また、室内に入ると症状が落ち着くのも、花粉症の大きな特徴ですので、見分ける際に参考にしていただければと思います。
アレルギーのお薬・花粉症のお薬を飲んで治療
秋の花粉症も、春の花粉症と同じメカニズムですので、一般的なアレルギーのお薬や花粉症のお薬で対処できます。
もし、症状が重く、アレルギーのお薬で効かない場合は、ステロイドの点鼻薬が便利です。
ステロイドのお薬は効果が出るまで数日かかるため、花粉症になりやすい自覚があるのであれば、花粉が飛び始めて症状が出始める2週間前ぐらいからお薬を使って行くと、症状が最小限に抑えられますので、試して見てください。
軽い症状であれば、ステロイドのお薬ではなく、アレジオンやアレグラ、クラリチンといったもので、こちらも出来るだけ早めに使っておくと良いかと思います。
いずれも眠気の問題がありますが、クラリチンはそのなかでも眠気が少ないものですので、気になる方はクラリチンをおすすめします。
予防としては、やはりマスクが最も効果的で、目のかゆみも強い場合は、保護メガネをするのも手です。
また、花粉は上着にも付着しますので、玄関先で上着を脱いで、花粉を室内に入れないようにするのも対策になります。
可能であれば、空気清浄機を使って、花粉を室内に寄せ付けないのももちろん効果的です。
ちなみに、甜茶や青ミカンのサプリメントで、アレルギーに効くものもあり、これも予防的に使えますので、お薬で眠気が出るのが嫌な場合は検討してみてください。