Voicy更新しましたっ!
今回は、処方せんのことについて詳しくお話。
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「処方箋」は公文書
お医者さんが患者さんへ、薬局に出して薬をもらうように伝える書類を「処方箋」と言います。
診察からの流れで、薬局へ渡すと思いますが、実は処方箋は公文書です。
勝手に書き換えてしまうと公文書偽造という犯罪になります。そして、ごくたまにですが、処方箋を勝手に変える患者さんもいます。
今回は意外に知らないことが多い「処方箋」についてのお話です。
処方箋には4日という「期限」がある
おそらく処方箋で一番知られていないと思われるのが、処方箋の期限です。
実は、処方箋はもらった日を含めて4日が期限で、それを過ぎるとその処方箋でお薬をもらうことはできません。
例えば20日に診察して、処方箋をもらった場合、20日中を入れて、21、22、23日中が有効期限となり、お薬をもらえます。
24日になると、その処方箋は無効になります。
ただ期限の延長はできる場合があり、また忙しい時に活用できる技もあります。
期限の延長をするか、もしくは「処方箋だけ出す」
1回病院に戻って「これでお薬をもらって良いですか」という風に聞いてみると、期限の延長ができる場合があります。
ただし、受け付けられずに、もう一度診察からしてくださいと言われることもあります。
もし、診察に時間がかかったなどで、すぐに薬局に行けない場合があれば、薬局に処方箋だけ出しておく、という事が可能です。
処方箋だけ出しておくと言う場合は、4日後でも受け付けてもらえて、お薬をもらえます。どうしても薬局で待つのが嫌とか、混んでるという時は活用してみてください。
処方箋には病名は書いていない
処方箋にはいろいろと書かれていて、薬剤師としても非常に便利ですが、実は具体的な病名は書いていません。それどころかその日の検査値などもありません。
現在一部の大学病院などで、試験的にそういった情報を載せているところもありますが、まだ浸透しておらず、また検査値はそもそも書くスペースが無いこともあるためです。
また病名をわざわざ載せるということは、患者さんに不必要に不安を与えてしまうことにもつながるため、難しいものがあります。
つまり薬剤師は、患者さんがどういう病気にかかっているかは、すべて薬から推測しています。
自分の推測の病と、患者さんが悩んでいる病が合っているか、この薬のこの量で合っているかが心配なので、患者さんに頻繁に聞いているのです。
とはいえ、処方箋とはお医者さんが処方するものですので、その通りに出していれば間違いはないのでは、と思われそうですが、実はそうとも言えません。
全体の2%は、処方箋に間違いがある
実は、古いデータですが処方箋の50枚に1枚は、お医者さん、もしくは医療事務さんが入力を間違い、正しいものではないことがあります。
処方箋の間違いは自分も経験があります。
自分の例だと、以前糖尿病のお薬を出していた患者さんがいて、処方箋にはアマリールという糖尿病用のお薬を出すとあったので「今日どうされましたか。血糖値高くなりましたか」って言う感じで何気なく話してみると、その患者さんは「変わってないよ」とおっしゃられたのです。
不思議に思ってお医者さんに確認したら、アルマールという血圧の薬を出す予定だと言われたのです。薬剤師の中ではよくあるもので、かなり有名な事例ですが本当にあるんだと体感した瞬間でした。
また、以前はカルテも手書きがほとんどだったので、患者さんの体重と薬の量が明らかに違ったことがあった時に病院さんに問い合わせてみると、数字の2と3を間違えていた、ということもあります。
現在でこそ、かなり電子化されていますが、計算間違い、数字の確認ミスは完全に無いとは言えません。
そんな中で、患者さんにお薬を渡す一番最後のところで、薬剤師が確認をして、患者さんとお話をしてみて、正しいかどうかを確認する、ということが活きてくると思っています。
同じ話をしてうっとうしいのはわかりますが、こうしたこともあるので是非薬剤師と積極的に話してみてください。