天高く、我肥ゆる秋、にご注意!#252

Voicy更新しましたっ!

今回は、夏太り、秋太りの話。

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太ることは様々なリスクの原因に

夏太り、秋太りとか、最近では冬太りという言葉もあります。食べる量が増えてしまって、何となく太ってしまったということはよくあります。

太ることの弊害はいくつかありますが、「突然死」のリスクもあるほど、非常に危険な状態です。

今回は食欲の秋に関連して、太るということについて注目していきます。

夏バテよりも夏太りに注意

実は、最近では夏バテをするという方よりも夏太りをする人の方が多いという統計が出ています。

この理由は、もしかしたら「夏は太らない」というイメージが関係していると思われます。

夏はスタミナをつけなければならない、汗をかいて体力を使うからたくさん食べる、という印象がありますが、実は夏の方がエネルギーの代謝は低下するのです。

なぜかというと、体温を高めるために使うエネルギーが減る、ためです。元々の気温が高いため、体温が必然的に高めになるのが夏なので、冬やそのほかの時期とは違い、体温を高める、そして維持するために使うエネルギーの量に差が生まれます。

その上で、スタミナをつけるためにたくさんお米を食べるなどで、カロリーを多く摂取してしまうと、それが原因で太ってしまう、ということになるのです。

さらに、秋は秋で太る原因があります。

秋太りの原因

秋に太る原因は、人間の歴史にあります。

人間の体は冬に備えてエネルギーを蓄えておこうとする働きがあります。これはもう古来から受け継がれてきたといってもおかしくないことで、寒くなる冬の準備として、自然とエネルギーの消費を抑えるようにしています。

食欲の秋、と言われるように、秋に食事がおいしく感じるのは、この働きもあると言われているほどです。

秋は食欲が湧きやすいうえ、旬のものが多い

そしてもう一点、暑さなどのせいで夏に体重が落ちたとしても、リバウンドのように秋に体重が戻ってさらに太る、ということも良くあります。

前者のような影響もあって、食欲が夏と比べて凄く湧いてしまう上、夏の分を取り戻して食べたい、と思うことも多いので、こうしたことから秋に太る方が多い、と考えられます。

さらにもう一つが、ぶどう、栗などで、これらは昔から脂肪として蓄えるのに便利な実として重宝されています。

秋太りを防ぐには、やはりきちんとバランスよく食事をとる、ということに尽きます。

バランスの良い食事を心がける

なので、やっぱり気を付けるのは食事の内容です。

秋の旬のものは、糖質が非常に多いので、充分注意してください。お肉お魚、野菜、そしてお米などの主食、これらをバランスよく食べて、決して食べすぎないように意識すること、に尽きます。

また、お風呂につかって代謝を上げるとか、睡眠も重要なことです。

夏バテなどの時のお話したと思いますが、夏でもお風呂につかって自律神経を整えるのがおすすめです。

体を芯から温めて、血液の流れを良くすることで、エネルギーも消費されて行き代謝がアップするので、おすすめです。

そして睡眠は、前回秋の夜長ということで目の充血に関するお話でしたが、秋は夜更かしをしがちかと思います。睡眠時間が短いと睡眠不足になるなどがありますが、その中で、食欲を抑えているホルモンの分泌が減る、ということもあります。

これらを気を付けて行くと、秋太りを避けられますので、是非覚えておいていただければ幸いです。

この記事を書いた人

吉田 聡

吉田 聡

薬局・なくすりーな薬局長
公益社団法人日本薬剤師会、公益社団法人東京都薬剤師会、所属