低体温の問題は何?#292

Voicy更新しましたっ!

今回は、低体温のお話。

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低体温とは

前々回、体温全般についてのお話でしたが、今回は体温が低い場合、低体温についてお伝えしていきます。

以前お伝えした「冷え」にも関連する低体温は、特に女性にとって大敵な症状です。

 

冷え性と低体温

以前の冷えの回にも重なりますが、平たく言うと冷え性は末端の事を指します。つまり体温は普通でも末端だけ血液の流れが悪くなって冷える、という事が冷え性です。

体温は前々回お伝えしたように、体の中心の温度のことですので、体の中心の温度が低い状態が低体温、となります。

低体温とは、正式には直腸温で35度台の状態です。ただ一般的には平熱が35度台かそれ以下とかが低体温となると思います。

それは内臓型とか全身型の冷え性の可能性もあり、それから低体温となっているということもあります。

低体温で何が困るかと言うと、一番は酵素の働きが落ちること、があります。

 

温度が低いと体内にある酵素の働きが落ちる

体内に元々ある酵素は温度が下がると働きが半減してしまいます。そして酵素はエネルギーの代謝に大きくかかわります

体温が下がると痩せにくくなると言うのは、この酵素の働きが落ちるためです。低体温の状態だと、単純に1日のカロリーで計算すると一般的に200キロカロリーから500キロカロリーの消費がされなくなります。

さらに、代謝の働きが落ちるということは、伝達物質であるホルモンや各細胞の生成も低下していき、結果的に自律神経が乱れやすくなり、生活習慣病の原因になりかねないのです。

またお肌も代謝によって生まれ変わっていくので、女性には大敵になるはずです。低体温で良いことは一つも無い、と言っていいレベルなのです。

 

筋トレは下半身の筋肉を鍛える

対策は冷え性と同じものが基本です。

なぜなら、体温はどうしても筋肉の動きによるところが大きいためです。

筋肉が動くことで体が温まり、血流も良くなるので代謝もスムーズになります。

是非、筋トレをしてみて欲しいのですが、人間の体の中で一番大きい筋肉は太ももで、全身の割合で言うと7割の筋肉が下半身とされています。

そうは言ってもいきなりスクワットをするのは難しいと思いますので、まずはたんぱく質を取ることから始めてみてください。

 

低体温の対策は、冷え性と同じく「体を温めること」で充分

たんぱく質は筋肉の素になるのもそうですが、たんぱく質そのものも意外に熱を作るものなので、直接体を温める働きもあります。お肉お魚類、大豆、乳製品類、と言ったものを普段から食べるのがおすすめです。

あとはやはり、外から体を温めるのも必要です。

例えば白湯、温かいお茶を飲んで直接内臓を温める、靴下や手袋を頻繁に使って冷えないようにするとか、湯船にしっかりとつかって温まるのも非常に重要です。

こうしたことを習慣化していくと、低体温は改善していきますので、試してみてください。

この記事を書いた人

吉田 聡

吉田 聡

薬局・なくすりーな薬局長
公益社団法人日本薬剤師会、公益社団法人東京都薬剤師会、所属