Voicy更新しましたっ!
今回は、ご質問いただいてた、扁桃炎や喉の風邪について。
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喉の風邪と扁桃炎
「風邪を引くと喉に来る」方は非常に多いと思います。それに関連して扁桃炎という病もあります。
喉風邪と扁桃炎の違いは、正確に言うと「風邪という定義・病名がない以上、線引きが難しい」と言うのが実情になります。
もともと扁桃腺とは、ウイルスや細菌などを、喉に入れないために止めるためのものです。そこが炎症を起こしているということは、何らかの原因で戦っている、と考えてください。
風邪は「上気道感染症」のくくり
一般的な風邪を無理やり定義すると、「扁桃腺も大きなくくりでは上気道感染症になります。
もう一つ踏み込むと、ウイルスが原因の風邪は上気道感染症、口蓋扁桃への感染症は扁桃炎、と違いがあります。
治療法に少し違いがあるため、ここで分けられます。しかし扁桃炎はウイルスで起こることも、細菌で起こることもあります。これが定義を曖昧にしている元凶ともいえます。
前回の内容にもかかわってきますが、ウイルス性であれば抗菌薬は効きません。症状から見てウイルス性であれば風邪、細菌性であれば扁桃炎と、いう風に分けているのが現状です。
場合によってはどういう菌、ウイルスに感染しているかを調べるということもあります。扁桃炎で有名な菌が「溶連菌」です。
子供がよくかかりやすい「溶連菌」
もしお子さんがいる場合、特に気を付けてほしい感染症に「溶連菌」というものがあります。のどの痛みや熱と同時に、湿疹とか吐き気腹痛などと言った症状が出る病で、一番の特徴がいちご舌というものです。
舌の表面にいちごのような目立つぶつぶつができた場合は溶連菌である、と考えられます。溶連菌は長期間の抗生剤が必要になってくるので、必ず病院に行ってください。
扁桃炎とのどの風邪の症状の違い
扁桃炎の痛みと、風邪によるのどの痛み、症状は具体的にどういう違いがあるかと言うと、前述のように違いが曖昧なうえ個人差もあるので一概には言えないです。
ただウイルス性と細菌性と言うので分けるとしたら、風邪はウイルス性がほとんどなので、じわじわと進んでいくことが多い、というのがあります。
例えば何か喉が怪しい、違和感を感じると言う感じから、徐々に進んで痛くなるというのは風邪の可能性が高いです。
加えて、あとから鼻水とか咳の症状も出てきたら、一般的な風邪であると思って大丈夫です。
一方扁桃腺はゆっくり進行することは無く、24時間の間で急激に症状が進みます。朝何か痛いなって思ってたら、もう何回かつばを飲んでみるとすごく痛いとか、朝ご飯は食べられたのに夜ご飯は食べられない、飲み込めないぐらい痛いという症状です。
これと同時に、熱も急に高熱が出たらより扁桃炎の可能性が高いです。
また、扁桃炎に限らないですが、細菌性のものは鼻水や咳と言った症状は出にくい、と言う特徴があります。
なので扁桃炎であれば喉、扁桃腺の激痛だけ、という症状であることが多いです。
扁桃炎の予防は出来ない
インフルエンザみたいに予防出来ないのか、と思われそうですが、溶連菌や扁桃炎の予防はほぼ不可能です。
前回予防のために普段から抗菌薬を飲むと、そのお薬に免疫を持ったような菌が出て、普通の抗菌薬が効かなくなる、ということがあるとお伝えしましたが、この働きがあるので予防はほぼできません。
特に、子どもがかかりやすい風邪はウイルス性のものが多いので、抗菌薬が効かないことが多く、より予防は難しいです。
ウイルス性、細菌性、それぞれにあった適正な対処をして治療していきましょう。