災害時あなたの命を守るおくすり手帳#249

Voicy更新しましたっ!

今回は、災害時のおくすり手帳について。

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おくすり手帳を携帯してみてください

以前、大阪で地震があった時にもお話したと思いますが、おくすり手帳を持ち歩く、ということについてです。

今回は、北海道地震にも関連して、再度このおくすり手帳についてお伝えしておきたいと思います。

スマホ版ではなく、紙のおくすり手帳を

北海道での地震の時、地域が全体的に停電してしまうブラックアウトと言う現象がありましたが、この時スマホの充電が切れるとか、モバイルバッテリーの分があっても足りない、ということが見られました。

最近では「従来の手帳型の、紙媒体のものを持ち歩いていただくのを、おすすめしたいです。

また最近は、指紋認証でロックを解除するスマホもあると思いますが、スマホ版のおくすり手帳だとこれを開けるのができない時点で、確認できないのでおすすめできません。

災害関連死には、薬不足で亡くなられる方も

避難所には、お医者さんや薬剤師で構成する災害医療チームが派遣されて、避難されている方一人一人に診察していきます。

目の前の患者さんの情報が無い状態で診察をするため、非常に時間がかかります。

そこでおくすり手帳を見せることが出来たら、どんなお薬を飲んでいたかが一目でわかり、何が最適かがすぐに分かるので、支援物資からお薬を渡すのもスムーズにできます

実は、災害関連死と認定される方の死因に、避難所でいつも飲んでいる薬がなくて亡くなられる、ということがよく見られます。

ひとまずの支援物資の中に最適なものがなかったとか、たまたま他の方に使ってしまっていた、ということも考えられますが、薬剤師は代替品の提案もできるので、おくすり手帳を使って今使っているものを知らせることが出来れば、そういった事態を大幅に防げます

突然の発作の時などにも役立つ

また、おくすり手帳は災害時ではなくても、急な発作などがあった時にも役立ちます。

突然苦しくなってうずくまる、などのようなときに、おくすり手帳を持っていれば救急隊員の方も非常に役立ちます。

逆におくすり手帳に限らず、倒れた方の情報が少ないと、たとえお医者さんが近くにいたとしても最適を処置をするのは難しくどうしたらよいか分からない、ということがお医者さんであってもよくあります。

急な心臓発作などは、交通事故で負うような一目見ただけで分かる外傷とは違うので、どういったことが起きているのかわからない、ということがよくあります。

お薬をもらうときは必ずおくすり手帳を持っていく

そしてもちろん、病院に行ったときやお薬をもらうときは、必ずおくすり手帳を持って行ってください。

単にシールを貼るだけではなく、その薬局の薬剤師が「なんでお薬が変わったんだろう」と思った時にその薬の内容、そしてそれまでの履歴から情報を推測できるというようなメリットなどがあります。

またおくすり手帳には合わなかったものを書く欄、アレルギー反応が出たことを伝える欄もあるので、非常に様々な、そして有益な情報を1冊の手帳に記載できます。

さらに、おくすり手帳の情報があると、引っ越ししたときや近所の病院が移転しまってやむを得ず新しいお医者さんに通うようになる、と言った時に、ゼロから伝えなければなりませんが、おくすり手帳があればとってもわかりやすく、すぐにお医者さんが分かってくれます。

市販の薬を買う時も便利

最後に、実は市販の薬を買う時も、おくすり手帳は役立ちます。

例えば市販の薬の中には、お持ちの持病によっては飲んではいけないものがあります。

有名なのが、緑内障の診断をされていて緑内障治療のための目薬を日常的にしている、という方は、風邪薬の中の鼻水止めのものは、飲めないものがあります。

これは何らかの成分が作用してしまって、飲んでしまうと緑内障が悪化するということで、このように何かの薬を服用しているとき、ドラッグストアの店員さんに服用している薬の履歴である、おくすり手帳を見せられれば、防げます。

なので、災害に限らず、是非普段からおくすり手帳を活用していただければと思います。

この記事を書いた人

吉田 聡

吉田 聡

薬局・なくすりーな薬局長
公益社団法人日本薬剤師会、公益社団法人東京都薬剤師会、所属