空気清浄機は万能ではない?#247

Voicy更新しましたっ!

今回は空気清浄機の話。

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空気清浄機の働きとは

前回、エアコン咳についてご紹介いたしました。

その時、エアコンの掃除についても軽く触れたと思いますが、もちろん空気清浄機においても、掃除をしないと様々な悪影響の原因になります。

今回は空気清浄機の働き、役割についてのお話です。

 

におい・花粉・ハウスダストに効果的

空気清浄機の働きで最も優れている点が、動物やたばこのにおい、そしてハウスダスト、花粉の除去です。

例えばダニの糞、死骸なども除去できることが多く、アレルギーの原因になりやすいものをほとんど除去できます。最近のものは加湿と除湿もできるものも多いと思います。

また、中には「プラズマクラスター」とか「ナノイー」という文言があるものもありますが、個人的にはそれほど気にする必要はないと思います。

 

プラズマクラスター・ナノイーはそれほど気にしなくてOK

これらは「陰イオン」というものです。

マイナスイオンとはちょっと違うものですが、マイナスの電気を帯びているイオンのことで、簡単に言うとこれがプラスの電気を帯びているインフルエンザや風邪のウイルスを吸着、合体して取る働きがあります。

ただ、この働きが検証されているのは小さい実験用のお部屋なことが多く、一般のお部屋や家具家電がたくさんあるお部屋、そしてお子さんやご家族が寝る寝室でも同じレベルの高い効果を得られるかと言うと、イオンの濃度が薄くなるので、性能をフルに発揮しにくいと思います。

なので、これを重視するよりも加湿性が高いもの、加湿器としても活用できるものがおすすめです。

 

空気清浄機ができないこと

空気清浄機はほこりを取る機能がありますが、ほこりの発生源をそのままにしていれば、どれだけとってもそれほど意味はありません。

空気清浄機がどれだけ吸いとっても、ほこりは舞い続けてしまうのでそれほど空気がきれいにならない、ということです。

なので、掃除は必要です。たまに空気清浄機があればほこりが取れるから部屋の掃除はほとんどいらない、と言う認識の方がいますが、それは間違いなので注意してください。

あともう一つが、空気清浄機を使っても、室内の空気の環境を変えることはできない、という点です。

人間は酸素を吸って二酸化炭素を出しますが、例えば部屋の中でストーブを焚くというのも同じで、そのために外に排気をして、二酸化炭素がたまらないようにしています。

この働きを空気清浄機だけでどうにかするということはできません。

つまり、閉め切った部屋で空気清浄機をかけても、そもそも二酸化炭素が多い状態だと何もできないということです。

空気清浄機を使うときはきちんと換気をして、使ってください。

 

フィルターの掃除をこまめに・使うのは24時間つけっぱなしで

空気清浄機を使う上で大切なのは、24時間つけっぱなしにしておくことです。

フィルターの掃除は、当然ながら様々なほこりや有害物質が付着しているので、それをきれいに洗わないと、どんどん効率が落ちて行き、つけている意味がなくなります。寿命もあるので、場合によってはィルターの掃除ではなく買い替え、交換も行ってください。

もう一つ、使い方として24時間使い続けることがおすすめです。

空気清浄機は一気にたくさんの空気を吸って一気にきれいな空気を出す、ということは基本的にできません。空気を少しずつ取り入れてきれいにしていくものなので、人がいるときだけつけておくというのは、あまり意味がありません。

常につけておいて、きれいな状態を保つような使い方がベストです。

また用途も重要です。例えば花粉対策であれば玄関先においておけば、花粉が家の中に入るのを大きく防げます。

空気清浄機の種類ごとに、何に適しているか、家の広さはどれくらいが良いかというものが分かれているので、必ず用途と使うお部屋の広さに合わせたものを使ってください。

 

 

 

この記事を書いた人

吉田 聡

吉田 聡

薬局・なくすりーな薬局長
公益社団法人日本薬剤師会、公益社団法人東京都薬剤師会、所属