田植えの時期にも花粉症?!#214

Voicy更新しましたっ!

今回は、GW終わってもしつこい鼻水は花粉症かも?って言う話。

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5月でも「花粉症」の可能性が

花粉症とは、通常は桜のシーズンが終わるころに徐々に引いていき、ゴールデンウイーク後にはほぼ終わっている、というはずです。

これはスギ花粉が桜とともに、そしてヒノキが5月過ぎごろに飛び終わるためですが、実は5月過ぎの「田植えシーズン」から新たに飛ぶ花粉があり、それから引き起こされる花粉症も存在します。

 

イネ科の植物の「カモガヤ」「オオアワガエリ」による花粉症

実は「田植え」による花粉症、というものがあります。

田植えの稲そのものに花粉があるわけではなく、具体的にはイネ科の植物の一つのカモガヤ」、そして「オオアワガエリというものの花粉です。

中でもカモガヤはおよそ6月あたりまでに一度、大量に花粉が飛ぶという特徴があり、これが原因である可能性があります。

さらに、カモガヤの花粉は秋口にも飛ぶ性質があるので、スギやヒノキの花粉でお悩みの方は、場合によってはほぼ1年中花粉対策をする、というのも検討してみてください。

 

土手・河川敷に多く生えている

カモガヤは関東に多く生えている雑草の一つですが、土手や河川敷など水辺に多くある特徴があります。もし不安でしたら、出来るだけ近づかないようにしましょう。

 

北海道では白樺の花粉に注意

また、北海道はスギやヒノキが少なく、花粉症になりにくいとして有名です。北海道に行くと花粉症が引いてとっても楽になった、と言う方が多いですが、花粉が全くないわけではありません。

北海道では「白樺」の花粉があります。時期は6月ぐらいまで、およそ梅雨が終わる時期ぐらいまででみられることが多いです。

白樺花粉で最も特徴的なのが、果物アレルギーと並行してなる、という点です。

例えば桃、さくらんぼ、リンゴ、柿、さらにはキウイというような果物類を食べたときに、口にかゆみが出てアレルギー反応が起こるという方は、白樺のようなカバノキ科の花粉から、花粉症を引き起こす可能性があります。

なぜかというと、白樺の花粉に含まれるたんぱく質が、果物アレルギーを起こす原因物質と凄く似ている、というためです。

ちなみに、他にも花粉症は地域ごとに意外にたくさんあります。

例えばヨーロッパでは今回ご紹介したようなイネ科の植物の花粉が、アメリカではキク科の主に「ブタクサ」の花粉というのが多いので、もし頻繁に行くという方などは注意しておきましょう。

 

1年中花粉症の症状が続く場合は、別のアレルギーの可能性も

季節外れの花粉症も存在する、と言うお話でした。

もし、一度花粉症が発症してから、しばらく治らない、不自然なほど長引くという方は、何か別のアレルギー反応を起こしている可能性があります。

特に、どこか行ったとき、もしくは通っただけで確実に発症する、というようなときは、その場所に何かの原因があるかもしれないので、心当たりがあれば一度確認してみてください。

 

この記事を書いた人

吉田 聡

吉田 聡

薬局・なくすりーな薬局長
公益社団法人日本薬剤師会、公益社団法人東京都薬剤師会、所属