月経前に起こる心身の不調
月経が近くなってくると、ホルモンバランスが崩れてしまって様々な不調に見舞われる、ということがあります。
その不調、症状のことを総称して「月経前症候群」「PMS」と言います。
PMSという言葉は最近日本で使われ始めた言葉で、女性の方でも聞きなじみがない方が多いかもしれません。
今回はこのPMSについて、詳しくまとめて行きたいと思います。
男性は特に分かりにくいかと思いますので、是非これを機会に知っていただければと思います。
月経前に起き、月経開始とともに軽くなっていく
PMSは、文字通り「月経前」に起こる不調のことです。
体の不調が月経の少し前から起き、そして月経が始まるとともに症状が軽くなったりなくなったりしたら、PMSの可能性が高い、となります。
この時の具体的な体の不調は、極めて多岐にわたり、数で言うと200種類ほどに上るとされています。
個人によって千差万別様々な症状が起きますが、代表的なのは一般的にホルモンバランスの乱れからくるような症状が該当しいます。
生理痛のような痛みやだるさ、頭痛、むくみ、肌荒れやニキビと言ったものや、不眠やイライラ、感情や情緒が激しく、不安定になってしまうと言った精神的な症状もあります。
いずれの症状も、月経が近くなってきた時に症状が出始め、月経後には症状が引いて行くのがPMSの最大の特徴です。
PMSと付き合っていくために
後述しますが、PMSは月経に伴って起こる様々な症状のことですので、完全に起こらないように治療することはできません。
毎月、上手く付き合っていかなければなりません。
そこでまず大切なのは、自分にどういう症状が起きるのか、自分のPMSはどういったものなのかを把握することです。
把握しておくことで事前に身構えられるため、精神的に大きくリラックスできます。
例えば、体の不調が起きた時に、日記として日付と具体的な症状を書きまとめておくのは非常に便利です。
定期的に書いてまとめておくことで、翌月以降にPMSの症状の出方やタイミングと言った、おおまかな傾向が分かってくるため、自然と気持ちに余裕が生まれます。
次は大切なのが食事です。
三食バランスよく食べることがもちろん大切ですが、実は血糖値の変動がPMSに影響する可能性があるためです。
血糖値を下げるインスリンが大量に出て、血糖値が急激に下がると、イライラの原因になり、PMSを悪化させる一因になります。
そのため、炭水化物に偏らないとか、甘い物を頻繁に食べないようにする、野菜から食べ始めて血糖値を緩やかに上がる、といった食べ方をするのは充分PMS対策になります。
他には塩分やお酒、カフェインと言った刺激物も、イライラを悪化させる一因になるため、出来るだけ控えるのが望ましいです。
ストレス対策も必ず行う
PMSは、ストレスが多いと症状も強まってしまうため、必ずリラックスできる環境を作って休むことも大切になってきます。
しっかりと、息抜きやストレス解消の対策をして、気分を自分で切り替えていければ、PMSの症状も和らいで行きます。
我慢は禁物
PMSの治療についてですが、前述のように完全に治療することはできませんが、我慢することは禁物です。
「仕方ないから」と言って、毎月耐えしのぐというのは、体には重いストレスとなりますので、我慢はせずに、婦人科のお医者さんに相談してみてください。
婦人科のお医者さんでは、おそらくピルが処方されるかと思います。
ピルは以前、594回の配信で詳しく触れていますが、副作用が出やすいお薬で、およそ1週間程度飲んだ頃に不正出血が起きる可能性があります。
ホルモンバランスに作用するため、頭痛や吐き気と言った症状も副作用として表れます。
症状が特にひどく、辛いというときや、体質的にピルの副作用がきつくて飲みにくいという方は、漢方薬で症状に直接効果を与える、という選択もあります。
頭痛や吐き気、気持ち悪さには「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」、イライラや不安、気分の落ち込みが強い場合には「加味逍遙散(かみしょうようさん)」、PMSから来る肩こりや腰痛の場合には「桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)」、この3つがPMSに効果的な3大漢方薬になります。
辛い時は我慢せずに、お医者さんや薬剤師に相談していただければと思います。
薬剤師からのアドバイス
なくすりーなではPMSの症状に対応する「零売薬」をご用意しています。零売薬とは、処方箋なしで買える病院の薬です。
必ず薬剤師による対面での相談・カウンセリングが必要なので、症状に合わせて、より効果的なお薬をお出しすることができます。(市販薬は手軽に購入でき、どんな人にも効きますが効果は緩やかです。)
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