Voicy更新しましたっ!
今回は意外と知られていない、男性に多い更年期障害のお話
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更年期障害って何?
今回はcovid-19関連と打って変わって、中高年の方の大きなお悩みになる、更年期障害のお話を2回に渡ってお伝えしていきます。
実は、男性でも更年期障害が起こることがあります。
お互いのパートナーにとって、心配事の一つとなる病ですので、是非知っておくと良いかと思います。
閉経前後の10年ほどの期間に注意
まず、更年期障害といえば中高年の女性に多く見られる、というのは有名だと思います。
更年期障害が起きやすい時期は、具体的には生理が来なくなる前の5年、来なくなってからの5年の、トータルで10年ほどの期間になります。
年齢で言えば、およそ45歳から55歳ぐらいほどと思いますが、更年期障害については症状が出始める個人差が非常に大きいという特徴があります。
このあたりの年齢になると、卵巣の働きが徐々に落ちてきて、女性ホルモンの分泌量が同時に落ちてきます。
女性ホルモンの働きは、以前も何度か触れたように、体にとって非常に様々な役割を持っており、例えば髪や皮膚、骨の元となったり、自律神経の働きを安定させるという働きも、女性ホルモンそのものに備わっています。
そう言った女性ホルモンの分泌量が落ちていくということは、それらの働きにも当然影響が出てしまい、関連した様々な症状が出やすくなります。
さらにこの時、脳は卵巣が女性ホルモンを作れる状態だと思っているため、女性ホルモンを出そうとしない卵巣に対して、さらに激しく指令を送り続けます。
この状態が続いてしまうと、脳の視床下部という、自律神経をつかさどる部分にダイレクトに影響が出てしまい、自律神経の不調が加速するのです。
これが結果的に、肩こりや頭痛、疲れ、イライラといった一般的な症状はもちろんのこと、これまでは無かったようにのぼせたり、突然急に汗をかいたり、というような症状になって現れる、ということです。
個人差の大きさはやはり、その方の生活環境、ライフスタイルや、ストレスによるところが大きいです。
更年期障害の治療
この更年期障害の治療は、まず女性の方であれば婦人科さんで充分可能です。
現在一番メジャーな方法が、ホルモン補充療法というものです。
更年期障害は女性ホルモンが突然、急激に分泌されなくなる病ですので、外から少し補充することで、脳を女性ホルモンを作れたと認識させ、自律神経など各部をひとまず落ち着かせる、という治療が出来ます。
簡単に言えば、ごまかすというような形になりますが、外から、量が足りてると理解させれば症状はかなり落ち着きます。
この治療は、ホルモンバランスを整えるピルとは少し違うという点があります。
ピルも同じように、女性ホルモンで出来たお薬で、飲むことで体調を整えられますが、更年期障害の治療で用いられる女性ホルモンのお薬は、実はピルよりもさらに量が少ないお薬になります。
タイプも、飲み薬だけではなく、塗り薬、湿布のような貼り薬のものもあります。
例えば、前項に出てきたほてり、のぼせ、ホットフラッシュといった症状が多い場合には効果的です。
がんのリスクが上がる?
更年期障害の治療では、昔は乳がん、子宮頸がんのリスクが上がると言われていましたが、一昔前までと比べると、入っているホルモンの量が少ないため今ではそれほど大きく上がることはありません。
全くリスクが上がらない、リスクがゼロになったというわけではありませんが、ホルモンのお薬は色々と強い、と考えなくて大丈夫です。
むしろ反対に、更年期障害の治療にホルモン補充療法を行った場合、そこから年を重ねたときに心臓や血管、骨の病の予防につながるという考え方も出てきており、実際に研究が重ねられデータもいくつか出て来ています。
ピルで更年期障害の予防?
予防として、ホルモン補充療法で使うお薬よりも、女性ホルモンの含有量が多いピルを飲んでおいて、体内で不足しないようにする、という使い方も考えられると思います。
これは実際そういった使い方をしているところもあります。
ただ、ピルというお薬は、少し前にご紹介したように、血栓症という血の塊が出来る可能性があり、40代以上の女性の方にはその血栓症が起きやすくなるという特徴があります。
人によっては、使えることもあるので、ピルで予防的に飲んでおくのか、ホルモン補充療法をするのかは、婦人科のお医者さんと入念に相談して、進めていくのが安全で確実と思います。
更年期障害をどうやって対策する?
さて、この更年期障害の対策、予防ですが、まず更年期障害というものについて一番問題になるのが「認めたくない」という思いです。
単純に年を取ったというのもそうですが、女性ホルモンが少なくなった、閉経したと聞くと、どんどん女性じゃなくなっていくんだ、と思う方も珍しくありません。
ですが、更年期障害は必ずしも、女性じゃなくなる、というものではありません。
イメージ的に、そのように受け取られがちですが、一つの病として、婦人科のお医者さんに相談するなど、是非何らかの対策を取ってください。
何もしないで我慢していると、だんだん症状が悪化していき、生活に支障が出ることもありますので、心当たりがあれば、我慢せずに、治療していくのがベストです。