秋刀魚と書く「サンマ」
今回は秋の味覚のひとつ「サンマ」のお話です。
漢字で秋刀魚と書き、秋という字が入っているように、8月から漁が始まり9月から旬を迎える魚の一つです。
江戸時代には、サンマが出ると按摩が引っ込むとも言われ、疲れている時にサンマを食べるのは疲労回復にとても効果的です。
サンマが持つ栄養素
サンマは青魚ですので、非常に良質なたんぱく質と脂分が取れるお魚として、江戸時代にはとても重宝されていました。
DHA、EPAといったものが豊富で、現代でも医薬品や健康食品で目にすることが多いと思います。
ビタミンではビタミンB2が豊富で、お魚特有のたんぱく質と、ビタミンBによって疲労回復効果に優れています。
また、サンマの大きな特徴が内臓が食用できるという点です。独特の苦みが好きで、サンマを食べるときは必ず内臓も食べるという方は少なくありません。
サンマの内臓には腸が無いため、口から食べて胃で消化されたものは腸で貯めず、そのまま排出されるため、体内に便となる老廃物が溜まらないようになっています。
これが、サンマの内臓を捨てずに食べられる仕組みです。
内臓も栄養が豊富で、ビタミンB12や鉄分、ビタミンA、そしてカルシウムも非常にたくさん含まれています。
逆に言うと、サンマはおろさずに、内臓が入ったまま流通されることがほとんどですので、傷みやすく、足が速いほうの魚になるため、是非早めに食べることをおすすめします。
余さず食べるのがベスト
さんまのおいしい食べ方ですが、前述のように内臓にも栄養が豊富ですので、出来れば内臓も含めて食べるのがベストです。
おすすめはそのままホイルにくるんで焼くホイル焼き、そのまま煮込むスープです。
例えば網で焼いてしまうと、サンマの良い脂が落ちてしまい、もったいない形になりますが、ホイル焼きにしておくと脂も余すことなく食べることができます。
スープも飲み干せば100%とれるため、とても栄養価が高く、無駄なく食べられるためとてもおすすめです。
ちなみに焼いた際は、かぼすやすだち、大根おろしを付けることがあると思いますが、これは理にかなったことで、栄養価を全く損なうことなく、食べやすく味を整えられる非常に便利な調味料ですので、是非活用してみてください。
効果で言うと、大根おろしは消化を助ける効果があり、すだちやかぼすはビタミンCを追加することになります。
またもちろん、スープにはキノコや野菜類を足して入れれば、食物繊維なども一緒にとれるためこちらもおすすめです。
サンマの缶詰でも可
最後に、生のサンマはここ数年、漁獲量が落ち、値上がりの傾向にあるため、手に入れるのが難しいこともあります。
そのとき、缶詰があると思いますが、缶詰でもサンマが持つ脂分などの栄養は含まれているため、缶詰でも大丈夫です。
秋に限らず旬の物は、どれも栄養が豊富ですので、是非食べてみてください。