マダニにかまれたときは
先日出勤中、登山に行く格好をした人と電車で乗り合わせました。
登山やハイキング、キャンプ、釣りなど、自然の中で過ごす機会が増える季節になってきましたが、そこで注意したいのがマダニです。
ダニというと布団やカーペットにいる小さな虫をイメージする人も多いかもしれませんが、マダニは草むらや山、畑、藪、庭先など屋外に生息する大型のダニで、人や動物に噛みついて吸血します。
今回はこの、外遊びで気を付けたい虫の一つの、マダニに焦点を当ててみたいと思います。
マダニがついていたら皮膚科へ
マダニとはダニの中でも大型のものになり、人に噛みつくという虫です。
吸血することで大きく膨らむという特徴があり、もし体に噛みついているのを見つけた時にはとても驚くと思います。
この時、最も大切なのは、無理に引き抜かないことです。
噛みついているマダニは、口をしっかりと皮膚に食い込ませているため、無理に引っ張ると頭や口の部分がちぎれ、一部が皮膚に残ってしまうことがあり、そこが化膿したり、皮膚科での切開処置が必要になったりする可能性があるのです。
ですので見つけた場合は、決して自力で潰したり引っ張ったりせずに、そのまま皮膚科を受診してください。
マダニが媒介する感染症
そしてマダニは感染症を媒介するという特徴もあり、なかでも代表的なのがSFTS(重症熱性血小板減少症候群)で、このウイルスを持つマダニに刺されると感染する可能性があります。
症状としては発熱や強いだるさ、食欲低下、下痢、腹痛などで、他には日本紅斑熱という感染症を媒介するケースもあります。
もし万が一、山や草むらに入った後に発熱や体調不良が出た場合は、内科で構いませんので早めにお医者さんを受診して、最近登山をしたとか草むらに入った旨を伝えてください。
特に背中のような見えにくい場所は刺されていても気づきにくく、症状だけ先に出ることもありますので注意してください。
刺されたことに気づかないケースは少なくなく、山歩きの数日後に熱や倦怠感が出た場合は、ただの風邪かなと市販薬で様子を見るのではなく、必ず早めに受診していただければと思います。
ちなみにマダニの刺し口は、蚊とは違い噛みつくものですので、二つの傷跡のように見えることがあり、皮膚の不自然な傷から気づくこともあります。
感染症の潜伏期間としては、SFTSは6日から2週間程度、日本紅斑熱だと2日から8日程度ありますので、出かけた日に症状が出なかったから大丈夫とは限りませんので注意してください。
刺されない服装を
最後に予防についてですが、最も重要なのは、刺されないことでで、山や草むらに入る場合は肌の露出を避ける服装が原則になります。
長袖、長ズボン、帽子、手袋を着用して、首元にはタオルを巻くなどして皮膚を完全に守ることが最大の予防になります。
例えばズボンの裾を靴下の中に入れるとか、シャツをズボンに入れたりするのも、見た目には少し気になるかもしれませんが、マダニ対策としては非常に有効です。
色は黒など暗い色よりも、白やベージュなど明るい色の方がマダニを見つけやすくなります。
その上で、ディートやイカリジンを含む虫除けのアイテムを使うとベストです。
虫除けアイテムは完全にマダニを防げるわけではありませんが、物理的な防御に加えて虫除けを使うことで、リスクを下げることができます。
ただし虫除けのアイテムには年齢制限がある製品もありますので注意してください。
必要以上に草むらへ入らないとか、地面へ直接座らない、藪の中に不用意に入らないといった行動ももちろん予防になります。
帰宅後には、山歩きや畑仕事の服装のまま家の中に入ると、服に付着したマダニを持ち込んでしまう可能性がありますので、上着や作業着を屋外でよく払ってから家に入って、できれば早めに着替えることが理想です。
そして、シャワーや入浴時に体にマダニが付着していないか確認しますが、首回り、耳の後ろ、脇の下、膝の裏、お腹周り、足の付け根といった、皮膚が柔らかい場所はマダニが付きやすいポイントですので、注意深く見るのがおすすめです。
最後に重ねてになりますが、マダニを見つけても、決して自分で取らないでください。
見つけても無理に取ろうとせずに、速やかに皮膚科を受診していただければと思います。
