梅雨でも爽快!靴の匂いの対策法は?#903

靴の匂いが強まる季節に

先日から湿度や梅雨にまつわるお話がいくつかありますが、湿度が高くなると靴が濡れたり、乾かないという事態が増えてきます。

革靴やスニーカーなどは防水性があったとしても、毎日履き続けていると徐々に湿気が染み込みやすくなり、結果として足が蒸れやすくなるとか、徐々に匂いが強まっていきます。

実はそもそも靴の中は雑菌が非常に繁殖しやすい環境で、人間の足の裏には汗腺が多く、1日でコップ一杯分ほどの汗をかくとも言われており、普段でも注意が必要な場所なのです。

汗と一緒に出た皮脂や角質を雑菌が分解することで、いわゆる足の匂いが発生しますが、同時に湿度が高く、気温も高いこの時期は、靴そのものの匂いが気になって来ます。

今回は少し趣向を変えて、足や靴の匂いについてまとめていきたいと思います。

水虫や皮膚炎などの病気に注意

足の蒸れや不快な匂いは、水虫や細菌性皮膚炎といった病気が潜んでいる可能性もあります。

水虫は特に足の指の間に症状が出やすく、かゆみや皮がむけるといったサインがありますが、同時に匂いが強まるという特徴もあります。

放置しておくと、爪の中にまで菌が入り込む爪白癬になり、非常に治りにくく、爪が生え変わるまで長期間の治療が必要になる上、外から薬が届きにくいため厄介です。

また、雑菌の繁殖によって皮膚がただれたり、膿が出たりする細菌性皮膚炎も梅雨時期には注意が必要です。

水虫については何度か取り上げており、1か月ほど前にもまとめておりますので、是非ご覧いただければ幸いです。

日常でできる足・靴の匂いと湿気のケア

まずはやはり、毎日しっかりと足を洗うことを意識してください。

何よりもフットケアの基本を徹底することが重要ですので、指の間の洗い残しが無いように、特に丁寧に洗って乾燥させます。

外で言うと、どちらかと言うと水虫の予防につながりますが、温泉やスポーツジムのお風呂場にある足ふきマットは、多数の方が使う場所ですので、水虫のリスクがありますので、もしそうした施設に行った場合は必ず念入りに足を洗うようにしてください。

靴下も毎日交換はもちろん、できれば5本指ソックスや抗菌タイプの靴下を取り入れて、通気性を確保すると、匂いの発生を抑えることができます。

そして靴は、湿気が残ったまま履き続けると雑菌が増えやすく、匂いも強くなります。

可能であれば、靴は毎日同じものを履かないようにして、最低でも2足でローテーションさせるのがベストで、交互に靴を乾燥させるのが一番ですが、この季節はしっかりと乾燥しやすい場所というのがなかなか無い時期でもあります。

もし雨降りなどで上手く乾燥しない場合は、新聞紙や竹炭、重曹を入れてみると、湿気が吸収されて匂い消しにもなりますのでとてもおすすめです。

もっとお手軽なのだと、銅で出来ている10円玉を入れておくだけでもある程度改善されますので、試して見てください。

靴用の乾燥材や消臭スプレーは、靴の材質によって不向きがありますので、もし使用する場合は注意していただければと思います。

この記事を書いた人

吉田 聡

吉田 聡

相談されたい薬剤師
公益社団法人日本薬剤師会、公益社団法人東京都薬剤師会、所属